ファンディーノで投資した案件と見送った案件の違いを考えてみた

株式投資型クラウドファンディングのファンディーノ(fundinno)を利用していると、毎月メールで新しくベンチャー投資への案件が届きます。

筆者はそこで未上場企業への投資検討をしているのですが、ファンディーノで実際に投資をしたベンチャー投資の案件もあれば、見送った案件もあります。

筆者の場合は移動を無料にすることを目指す株式会社ノモックに、実際にファンディーノを通じて投資を行いましたが、他にも迷った末に投資をしなかった案件もあります。

そこで今回はこれまで投資した案件と、投資しなかった案件の違いについて振り返ってみました。

ベンチャー投資は迷ったら投資しないのが鉄則

株の銘柄の選び方

世界一の投資家であるウォーレンバフェットの格言にもありますが、お金持ちになるには2つのルールを遵守する必要があります。

ウォーレンバフェットのお金持ちになるルール
  • ルール①:絶対に損をしないこと
  • ルール②:絶対にルール①を忘れないこと

もちろん、筆者が見送った案件の中に、大きなリターンを得られていた案件はあったことでしょう。

例えば、これまで見送った案件に投資をしていたら、最大5倍程度のリターンを得られていたかもしれません。ですが、それよりも損をしないことが大切ですので、迷ったら投資をしない方が良いと考えています。

ちなみに、筆者が悩んだ末に見送ってしまった案件は、CAFE PASSというサービスを提供する、株式会社Same Skyの案件です。非常に応援したくなるベンチャー投資の案件で、投資しようかなと悩んだのですが、最終的には見送る形となりました。

一方で、株式会社nommocの案件には投資を実行しました。

ベンチャー投資をしても最悪無くなっても良いお金と思えるかどうか

投資をしようと思った時にnommocと感じた違いは、「わくわく感」です。なんというかわくわく感があるものというのは、非常に投資をしたくなるのです。

それが儲かるか儲からないかは抜きにして、最悪投資した資金を失ってもいいかなと思えるほどのワクワク感があると、人は資金を投じたくなるような気がしています。

nommocの場合は、失敗する可能性もあるものの、「移動を無料にする」という壮大なテーマが良いなと感じたのです。このような感覚は上場企業に投資をする場合も、同じように思います。

投資先の企業が将来成長した時のワクワク感というのが、結構重要なようにも思います。ある意味ベンチャー投資というのは自分の夢を託すようなもので、それであれば「もしかしたら」にかけてみたくなるというのが人間の性でしょう。

Same SkyのCAFE PASSとはどんなサービスなのか?

ちなみに、株式会社Same Skyの「CAFE PASS」は、非常に良いサービスだなとは思いました。簡単にお伝えすると、カフェの「サブスクリプション」サービスを提供しています。

簡単にお伝えすると、月額課金でカフェが飲み放題になるサービスです。最近はこの月額課金のマネタイズモデルや、サブスクリプション事業(SaaS)が世の中に増えてきているように感じます。

スマートHRなどが提供する「B to BのSaaS事業」はまさにこのモデルです。筆者はたまたまこのCAFE PASSの案件は見送ってしまいましたが、筆者もコーヒーはよく飲むので、単純に普及したらサービスを利用してみたいなとも思います。

今後サブスクリプションモデルの事業は増えていくと思いますし、成功する可能性も十分にあるでしょう。

SBIネオモバイル証券もサブスクリプションモデル

ちなみに、ネット証券においても、この月額のサブスクリプションモデルが始まりました。

具体的には、『SBIネオモバイル証券』が月額たった220円で、国内の株取引を無料にしています(国内売買代金合計額50万円まで取引し放題で、毎月固定Tポイントを200円もらえます)。

特にSBIネオモバイル証券は余ったTポイントを使って投資ができ、1株単位で購入することができるため、500円などの少額から株式投資を始めたい方に向いています。1万円からロボアドバイザーのWealthNaviに投資をすることができたり、1株からIPOに参加することもできます。

SBIネオモバイル証券

筆者も実際にSBIネオモバイル証券ではいくつかの株式に、Tポイントから投資を行なっています。元手ゼロからTポイントで始めることができるためおすすめです。

新規事業は市場選択とタイミングが圧倒的に重要

市場規模

なお、CAFEPASSは伸びるような気もしたものの、なぜ案件を見送ったのかを記録しておきます。

新規事業は市場選択と市場への参入タイミングが非常に重要で、今後市場規模が拡大していく見込みがあるのであれば、まず一定の成功余地はあるでしょう。

完全に外部環境をコントロールすることはできませんので、参入タイミングを見定めるのは難しいです。そう考えると、まず市場選択が間違っていなければ良いわけで、この市場が大きく、成長率も高いとなると成功確率も上がると言えるでしょう。

カフェについては、正直あまりここから急激に普及していくイメージがありませんでした。もちろん人々が月額課金モデルに慣れていけば、市場が拡大していく可能性はあるのですが、特に月額課金したいと思う人々が急激に増えていくイメージがなかったのです。

タクシー広告市場と移動の無料化の可能性

一方で、nommocについては、企業からマネタイズをして、個人には無料でサービスを提供するビジネスモデルが良いなと思った次第です。要はFacebookなどのモデルと同じです。

タクシー広告を出稿したい企業から(To Bから)広告料金を受け取り、タクシーに乗りたい個人(To C)には、無料でサービスを提供するモデルが良いなと思った次第です。

タクシー配車アプリが今後ますます普及していく可能性も十分あるかと思いますしたし、筆者の予想は外れるかもしれませんが、応援したくなる案件のため投資を決めた背景があります。

株式投資型クラウドファンディングは発展途上のサービス

最近は上記のように株式投資型クラウドファンディングに対する批判的な意見も目立つようになってきましたが、あらゆる新しいサービスは批判されるものです。

また、基本的にベンチャー投資というのは100件に1件あたるか当たらないかといったものかと思いますので、99件がキナ臭い案件だったとしても仕方ない部分もあります。

色々と批判的な意見もあるかもしれませんが、筆者としてはファンディーノは良いサービスだと思っているので応援したいと考えています。また、上記Twitterの方が運営している株式売買手数料が無料のアプリであるストリームも、筆者は良いサービスだと思い利用しています。

両方のユーザーでもある筆者としては、色々と建設的な意見がぶつかりあい、より良いフィンテックのサービスが世の中に生まれていけば良いなと思います。