オーナーズブック(OwnersBook)の仕組みと評判!利回りはJREITより高い?

不動産特化型クラウドファンディングのオーナーズブック(OwnersBook)の仕組みや案件の種類、利回りなどについてご紹介します。

筆者はサービス開始からずっとオーナーズブックには無料登録していますが、今回は昔からある投資信託の一種であるJ-REIT(不動産投資信託)と比較しながら、その違いを初心者にも簡単にご紹介します。

オーナーズブック(OwnersBook)の案件の種類と仕組みを簡単解説

OwnersBook(オーナーズブック)」は、1口1万円から不動産に投資ができるサービスです。貸付型とエクイティ型の案件を取り扱っています。

① 貸付型の案件の仕組み

貸付型は、オーナーズブックが個人投資家からクラウドファンディングで集めた資金を使って、お金を借りたい企業に対して不動産を担保にとって融資をします。

投資家である私たちは、融資に対する利息と元本をオーナーズブックから配当として受け取ります。不動産担保を取得して貸し出しを行うため、万が一返済が滞った場合は、取得した不動産担保を売却することである程度の損失を補填することができます。

こちらの案件が、オーナーズブックの主流案件と言えます。

② エクイティ型の案件の仕組み

一方で、エクイティ型は、オーナーズブックが個人投資家からクラウドファンディングで集めた資金を使って、単数または複数の特別目的会社(SPC)を経由して、不動産信託受益権を購入します。

投資家である私たちは、物件の運用中の賃料収入や不動産信託受益権の売却による売却益を、オーナーズブックから配当として受け取ります。後者のエクイティ型の方がよりリスクが高い分、リターンも高くなります。

オーナーズブックの貸付型案件は不動産担保型ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディング

オーナーズックの貸付型案件は、ソーシャルレンディングというビジネスモデルになります。つまり、インターネット上で、お金を借りたい人と貸したい人をマッチングさせるビジネスです。

オーナーズブックは、ネット上で私たち投資家からお金を集めます。そのお金で、不動産投資会社に投資をしたり貸付をして、金利や配当などの収入を得ます。

そして、その収入の一部が、投資家である私たちのリターンとなります。ですので、投資家である私たちからお金を集めて、そのお金を不動産会社などに貸し付けて、金利収入を得るビジネスモデルです。

そのため、お金を貸した不動産投資会社がお金を返済してくれさえすれば、リターン(金利収入)が得られます。

また、オーナーズブックの投資先は不動産に特化しています。ですので、貸出先の倒産などの万一の時のために、オーナーズブック側はあらかじめ不動産担保を取得しておくのです。

このように不動産担保を取得しておけば、万一お金を貸した不動産投資会社が倒産してしまったとしても、OwnersBookはその担保の不動産を売却することで、損失をカバーすることも可能になるのです。

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ソーシャルレンディングのメリットとデメリット

オーナーズブックのようなソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)の場合、高い利回りや運用の手間が少ないなどのメリットがあります。

また、オーナーズブックであれば、1万円からの少額投資も可能ですので、投資を始める敷居は低いと言えるでしょう。

一方、一般的なソーシャルレンディングのデメリットとしては、金融の法律の関係上案件の詳細情報を開示できないため、情報開示が限定的と言われています。

しかしながら、実は不動産投資信託のJ-REITと比較すると、オーナーズブックの方が、具体的にどのような不動産物件に投資をするのか?の判定がしやすくなっています。

オーナーズブック(OwnersBook)とJ-REIT(不動産投資信託)との違い

不明

まず、REIT(リート)とは「Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)」の略称です。

J-REITの「J」はJapanですので、J-REITは「日本版の不動産投資信託」になります。J-REITは「不動産投資信託」ですので、つまるところは「投資信託」の一種なのです。

簡単に言うと、投資家から資金を集めて不動産投資を実行し、その不動産投資で得た賃料収入などを、投資家に分配する金融商品を指します。しかしながら、今では多種多様なJ-REITが誕生しています。

不動産投資信託の中には、「J-REITに投資をするJ-REIT」もあり、投資家は「具体的にどの物件に投資しているのか分からない」ことが多いのです。

要は、「だいたいこのような地域の物件に投資している投資信託です」といった、ざっくりとした情報で投資家である私たちは、J-REITを購入するかどうかを決めないといけないのです。

また、J-REITの購入価格は大体1万円程度からと、一般的な不動産投資と比べると敷居が低かったため、人気の金融商品となっていましたが。ですが、実は投資家である私たちの判断材料は、多くはなかったのです。

一方、オーナーズブック(OwnersBook)の投資の募集概要は、かなり具体的なのです。

オーナーズブック(OwnersBook)の案件募集概要は具体的

東京都港区芝大門に所在する店舗・事務所ビルの区分所有(物件①)と、東京都世田谷区北沢に所在するアパート1棟(物件②)を担保とする「シニアローン(物件①②共に)」への投資となります。

物件①を所有する総合不動産会社A(貸付先1)に12,000万円、物件②を所有する総合不動産会社D(貸付先2)に50万円、合計12,050万円の貸付を行います。

例えば、上記は実際にOwnersBookで募集されていた案件の一例ですが、ここまで案件を記載してくれるJ-REIT(不動産投資信託)はありません。

そのため、オーナーズブックのサービスを利用するメリットの一つとして、投資家がしっかりと個別案件を確認できる点が挙げられます。

また、自分が不動産オーナーになった気持ちで投資をすることができますので、実際に自分で不動産投資を始める前の勉強にもなります。

オーナーズブック(OwnersBook)とJ-REITの利回りの違い

続いて利回りに関してですが、まずJ-REITの平均的な利回りは3%程度です。時折4~5%台の商品もありますが、あまり数は多くありません。

一方、OwnersBookの平均年利回りは2~6%となっており、J-REITランキングの上位商品より利回りが高くなっています。

実際にOwnersBookのこれまでの案件利回りを確認してみても、早期償還によって14.6%や8.8%などの高利回りとなった案件もありました。

不動産投資信託J-REITとオーナーズブックの仕組みや案件の違い


出典:投資信託協会

続いて、不動産特化型クラウドファンディング「オーナーズブック(OwnersBook)」は、投資信託のREITやJ-REITとは何が違うのでしょうか?

まず、J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する投資信託です。

REITは「Real Estate Investment Trust」の略で、日本では頭にJAPANの「J」をつけて「J-REIT」と呼ばれています。J-REITの分配金の平均利回りは3〜4%程度となっています。

一方で、オーナーズブックは、1口1万円から不動産に投資ができるサービスです。こちらには上述したように①貸付型の案件と、②エクイティ型の案件の2種類があり、平均利回りは2〜6%程度となっています。

オーナーズブック(OwnersBook)と投資信託の手数料を比較

少額からの不動産投資クラウドファンディング『OwnersBook』

続いて、OwnersBookのサービスを利用する際にかかる手数料は下記になります。

OwnersBookの手数料一覧
  1. 会員登録にかかる費用:無料(0円)
  2. 口座開設にかかる費用:無料(0円)
  3. 口座管理にかかる費用:無料(0円)
  4. 案件取引にかかる費用:無料(0円)
  5. 投資口座への振込み(お客様口座 → 投資口座):お客様負担
  6. 払戻しにかかる費用(投資口座 → お客様口座):300円(+消費税・地方消費税)

注意すべきポイントは③と④の手数料ですので、そちらを詳しく確認します。

REITなど投資信託には信託報酬・販売手数料・信託財産留保額がある

項目 OwnersBook 投資信託
③口座管理にかかる費用 無料 維持管理に手数料(信託報酬)
④案件取引にかかる費用 無料 購入時と解約時に手数料(販売手数料・信託財産留保額)

まず、投資信託の「信託報酬」とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費として、購入者であり投資家である私たちが払う費用です。

こちらの「信託報酬」は、購入時に別途支払うものではなく、投資信託の「純資産総額に対して何%」という形で引かれます。投資信託では、大体年間で0.5%〜2.0%程度かかることが一般的です。

そのため、この点はOwnersBookの方が安いと言えます。また、投資信託は取引時にも手数料がかかります。投資信託の購入時にかかる「販売手数料(申込手数料)」と、投資信託の解約時にかかる「信託財産留保額(しんたくざいさんりゅうほがく)」です。

投資信託の場合は取り扱い金融機関の販売手数料がかかるのが一般的

投資検討女性

投資信託の場合は、銀行や証券会社を通じて購入しますので、購入時にかかる「販売手数料」は金融機関の収益になります。

中には無料の「ノーロード投資信託」もありますが、高いリターンを狙う投資信託(アクティブ型)ですと、4.0%程度の手数料がかかるものもあります。

続いて、「信託財産留保額」は、中途解約手数料のようなものです。こちらは無料なものも多いですが、元本に対して大体0.1%程度の手数料がかかります。

短期解約の場合は有料になったり、長期間保有した後に解約した場合は無料になったりもします。

投資信託は購入で手数料がかかるがOwnersBookは全て無料

以上をまとめますと、一般的に投資信託の場合は、購入するだけでも購入額の数%は手数料がかかってしまうことがわかりました。一方で、OwnersBookの場合はこれらの手数料が全て無料です。

これはインターネットの販売に特化しているために、人件費などの余分なコストがかからないからです。まさにITを十分に活用した、新しい金融(フィンテック)と言えるでしょう。

ただし、OwnersBookの「⑥払戻しにかかる費用」の300円については微々たるものですが、一応出金手数料だけは300円ほどかかります。証券会社から銀行に出金する際には基本的には手数料はかかりませんので、この点は今後改善の余地のある点と言えるでしょう。

しかし実際のところ、ソーシャルレンディングの資金を頻繁に出金される方もいないとは思いますので、そこまでのデメリットではないとは思われます。

オーナーズブック(OwnersBook)と投資信託REITの税金を比較

税金

手数料に関してはOwnersBookの方が投資信託よりもお得なことはお分り頂けたかと思いますが、もう一点注意すべきは「税金」です。

投資信託は株式投資と同じく申告分離課税が適応される

まず、投資信託にかかる税金は、基本的に「株」と同じと考えて良いです。投資信託は、給与所得などと合算して計算する「総合課税」ではなく、別に計算して申告する「申告分離課税」になります。

そのため、一律20.315%の税金が利益に対してかかります。また、株式投資などの別の取引で損失を出していた場合、それらの取引と損益通算することも可能です。

ソーシャルレンディングで得られた利益は総合課税が適応される

一方、OwnersBookのようなソーシャルレンディングについては、まだ法律の整備が追いついていないこともあり、税金面では優遇がされていません。

そのため、今の所は得られた利益は全て「雑所得」という区分に該当します。この「雑所得」は、給与所得などの他の所得と合算し、その合計値に対して所得税がかかります。

このような課税体制を「総合課税」と言いますが、それでは実際にどうなるのかを「所得税の早見表」で確認してみます。

所得税の早見表からオーナーズブックにかかる税金を試算

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

例えば、あなたの給与所得が650万円で、OwnersBookで得られた利益も数万円〜10数万円程度ということでしたら、税率は20%ですので、必ずしも投資信託での投資の方がお得とは言えません。

また、給与所得以外の利益が20万円以下であれば、OwnersBookがすでに源泉徴収も行なってくれているため「確定申告」の必要もありません。

一方、例えばあなたの年収が既に1,000万円以上もあって実際の所得が900万円を超え、OwnersBookで得られた利益も20万円以上という話になってくると、税率が33%かかってきます。

多くの人はそこまで気にすることではないかとは思いますが、もし高額所得者で、かつOwnersBookでもかなりの利益が出て「確定申告」が必要になった際は、税理士に相談するのが良いでしょう。

合計所得330万円以下の場合も税金を返してもらえる可能性が高い

給与所得とは別に、OwnersBookその他給与所得以外の所得の金額が20万円を超えた場合は確定申告が必要になります。

20万円に満たない場合は確定申告を行う必要はありませんが、OwnersBookでは、匿名組合の利益の分配を行う際に20.42%の源泉徴収を行っているため、投資家の方の給与所得の最高税率が20.42%に満たない場合、確定申告を行うことで、20.42%の源泉徴収税額の一部が還付される可能性がございます。

正確な情報につきましては、納税先の税務署、税理士等にご確認頂きますようお願い致します。

また、Ownersbookの公式HPにも記載がありますが、所得が330万円以下の方などの場合は、所得税の税率10%よりも高い20.42%がとられている訳です。

ですので、逆に確定申告をすることで、余分に取られてしまったお金を返金してもらえることもあります。以上のように、給与所得の金額や得られた利益に応じて対応は変わってきますが、OwnersBookは1万円から始められるため、門戸の広いサービスではあります。

現在新しい金融商品を検討されている方などは、一度OwnersBookの口座開設も検討しても良いのではないでしょうか。

オーナーズブックの案件は募集開始すぐに資金が集まってしまう

投資期間が長いものであれば検討する時間もそれなりにあるのですが、利回りが高い案件は貴重なため、現状早い者勝ちのようです。

将来的に、不動産もご自身の資産運用のポートフォリオに加えたい方は、まずはOwnersBookに無料の投資家登録をして、投資のシュミレーションをしておくのも良いでしょう。

オーナーズブック(Ownersbook)の運営会社の信頼性

オーナーズブック(OwnersBook)は、ロードスターキャピタル株式会社が運営しています。

2012年に設立された若い会社ですが、インターネット上に自社の財務情報も公開しており、業績は好調に推移している企業で、この5年間で売上を50億円にまで伸ばしています(2019年には売上は100億円を突破しています)。

また、金融庁などの各種登録もきちんと完了しており、業界の団体や協会にも加入されています。

各種免許登録の状況
  • 第二種金融商品取引業、投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第2660号
  • 宅地建物取引業 東京都知事(2)第94272号
  • 総合不動産投資顧問業 国土交通大臣 総合 – 第147号
加盟している協会や団体
  • 一般社団法人 日本投資顧問業協会
  • 一般社団法人 Fintech協会
  • 一般社団法人 不動産証券化協会
  • 公益社団法人 全国宅地建物取引業保証協会

このようにきちんと国に許可された形で事業を運営しており、業界の発展にも貢献している点も、信頼性がおけます。さらに、東証マザーズに上場もしましたので、現在はかなり運営会社の信頼性は高いと言えます。

ロードスターキャピタルには不動産投資のプロが結集

最後に、ロードスターキャピタルの経営陣には、元ゴールドマン・サックス・リアルティジャパン出身者など、不動産投資のプロが揃っています。

したがって、いきなり明日潰れるような会社ではないですし、なかなか信頼性が高く、今後の成長も期待できる企業と言えるでしょう。ちなみに当初本記事を執筆してから、なんと1ヶ月後に運営会社のロードスターキャピタルは、無事2017年8月に東証マザーズに上場が承認されました。

オーナーズブックに関する口コミや評判

引き続きオーナーズブック(OwnersBook)に関しては、案件がすぐに埋まってしまう点以外は、インターネット上での評判や口コミなども上々です。

オーナーズブックは、若い人から60代の方にまで、幅広い年代に支持されている金融商品です。

オーナーズブックは20代〜60代の幅広い投資家が利用中

オーナーズブックは1万円から始められますので、投資の初心者にも敷居が低いです。

また、顧客データによると、500万円以上を投資している方も2割近くいらっしゃいますので、大きな金額の資産運用としての利用も十分に可能です。

これまで投資信託やJ-REITのみを購入されていた方なども、一度新しい金融商品である「OwnersBook」も、資産運用の選択肢にいれてみても良いのではないでしょうか。

オーナーズブック(OwnersBook)の口座開設方法(無料)

OwnersBookの口座開設方法は非常に簡単ですので一緒にみていきましょう。まずはOwnersBookの公式サイトを開きます。


そうすると「会員登録(投資家登録)」ボタンがありますので、そちらをクリックして先にすすみます。

OwnersBook登録

OwnersBookは「Facebook、Yahoo Japan ID、メールアドレス」のどれかで登録が可能です。メールアドレスでの登録を済ませると、下記のメールが届きます。

OwnersBookから登録したメールアドレスにメールが届く

OwnersBookからの確認メール

こちらのメールに記載されたURLをクリックし、氏名などの入力を済ませれば、無料の会員登録は完了です。

会員登録完了後に、「投資家申請はこちら」ボタンが表示されますので、続いてそのまま「投資家申請」を行います。

基本情報を入力し、本人確認書類を提出して投資家申請を行う

投資家申請では、あなたの住所などの基本情報や投資経験などを記入します。

その後、運転免許証などの「本人確認書類」を写真にとってPCからアップロードするか、メールやFAXなどで送付、もしくはコピーをOwnerBookに郵送すれば「投資家申請」は完了です。

ハガキの受け取りが完了すると、投資家登録の手続きが完了

こうして投資家の審査を無事通過すると、登録住所に簡易書留にてハガキが送られてきます。ハガキを受け取り、OwnersBook側でもハガキの受領確認が完了すると、投資家登録の手続きは完了です。

なお、OwnersBookは人気のサービスということもあって、不動産投資案件の資金の募集から締め切りまでの期間が短い傾向があります。要は、人気のためにすぐ募集が終わってしまうということです。

将来的に投資を検討する予定の方も口座開設はしておくのが吉

ですが、OwnersBookの口座開設完了までには通常5営業日〜1週間程度はかかります。

ですので、将来的に不動産投資案件もポートフォリをの一つに入れることを検討されている方などは、気になる案件が出たら投資できるように準備を整えておいた方が良いでしょう。