投資型クラウドファンディングの「クラウドバンク(CrowdBank)」と「クラウドクレジット(CrowdCredit)」の比較をご紹介します。
同じソーシャルレンディング事業者で名前は似ていますが、投資できる案件などは異なります。そこで今回は、両方に口座開設をして投資もしている筆者がそれぞれの特徴を比較しつつ、それぞれがおすすめな方をご紹介します。
まず結論からお伝えすると、クラウドバンクは様々な投資案件から選んで投資したい方向けのサービスで、クラウドクレジットは新興国への社会貢献投資をしたい方向けのサービスです。
クラウドバンクとクラウドクレジットの比較表サマリー
クラウドバンク | クラウドクレジット | |
案件の種類 | 風力発電、太陽光発電、不動産など多様 | 新興国への海外投資がメイン |
平均利回り | 約5.8% | 約10% |
運用期間 | 2ヶ月〜1年程度 | 7ヶ月〜3年程度 |
最低投資額 | 1万円 | 1万円 |
手数料 | 0円 | 0円 |
ユーザー数 | 非公開(1万人以上) | 3万人以上 |
累計応募額 | 2000億円以上 | 200億円以上 |
不動産担保 | 一部あり | 無し |
サービス開始日 | 2013年12月 | 2013年6月 |
運営会社 | 証券会社 | 伊藤忠商事が出資 |
公式サイト | https://crowdbank.jp/ | https://crowdcredit.jp/ |
冒頭にもお伝えしたように、クラウドバンクにはさまざまな案件があるのに対して、クラウドクレジットは海外新興国への投資がメインとなっています。
そのため平均利回りはクラウドバンクよりも高くなっていますが、その分リスクも高くはなっていると言えるでしょう。ただし、クラウドクレジットにこれまで貸し倒れは一件もありません。
待つだけ資産運用のクラウドバンク(CrowdBank)の特徴とは
【公式サイト】https://crowdbank.jp/
『クラウドバンク』は、金融商品取引業第1種を取得している、証券会社の日本クラウド証券が提供する資産運用サービスです。基本的な仕組みはソーシャルレンディングや融資型クラウドファンディングと呼ばれるもので、インターネット上でお金を借りたい人と貸したい人をマッチングさせるサービスです。
私たち投資家から集めたお金を企業に貸しだして、そのお金が無事返済されれば、その元本と利息分が私たち投資家に還元されます。クラウドバンクの場合は、1万円から太陽光ファンドや再生エネルギーファンド、米国不動産ローファンドなどのさまざまな案件に投資ができます。
予定運用期間は半年未満の短いものもあり、平均利回りは通常の債券や定期預金などよりもはるかに高い利率なのが特徴です。筆者も実際に米国不動産ローンファンドに投資を行っています。
クラウドバンク(CrowdBank)のメリットとデメリット
クラウドバンクのメリットには以下があります。
- 1万円から投資が可能
- 平均利回りが高い
- 取り扱い案件が豊富
- ほったらかしの投資が可能
一方で、クラウドバンクのデメリットには以下があります。
- 過去に行政処分があった
- 自分で案件を選ぶ必要がある
- 貸し倒れリスクがある
クラウドバンクに限らず、ソーシャルレンディングには貸し倒れリスクがあります。
とにかく貸し倒れリスクを抑えたい方は、不動産担保付きソーシャルレンディングの利用を検討された方が良いでしょう。不動産担保つきのソーシャルレンディングであれば、万が一返済が滞ったとしても、最悪の場合は不動産担保を売却することである程度の損失が補填できるからです。
なお、クラウドバンクには一部不動産担保付きの案件がありますので、投資案件を吟味したり様々な案件に分散投資することでリスクを低減することができます。
海外投資のクラウドクレジット(CrowdCredit)の特徴とは
【公式サイト】https://crowdcredit.jp/
『クラウドクレジット』は、新興国向けのソーシャルレンディングです。ペルーや東欧などの新興国で今後成長が見込まれるベンチャー企業などに投資をすることができます。
リスクが高い投資であるためその分利回りも高くなっていますが、今の所貸し倒れ案件は発生していないことから、クラウドクレジットが高い与信判断能力を有していると言えるでしょう。
クラウドクレジットには、大手総合商社の伊藤忠商事や、大手生命保険会社の第一生命が出資をしていたりするため、企業の信頼性はある程度高いと言えるでしょう。
さらに代表の杉山氏は東京大学を卒業後、金融業界でキャリアを積んだエリートで、さらに経営陣にも金融エリートの出身者が揃っており、今後の企業自体の成長性にも期待ができます。
クラウドクレジット(CrowdCredit)のメリットとデメリット
クラウドクレジットのメリットには以下があります。
- 平均利回りが高い
- これまでに貸し倒れがない
- 新興国に社会貢献投資ができる
- ポートフォリオの分散ができる
一方で、クラウドクレジットのデメリットには以下があります。
- 日本企業への投資はない
- 案件によっては為替リスクがある
- 貸し倒れリスクがある
クラウドクレジットは、例えば今資産運用のポートフォリオが日本円や日本株などに偏ってしまっている方に、海外の資産をポートフォリオに加えるという観点で、特に向いている資産運用です。
また、通常の新興国株を購入するよりも、かなりリスクを抑えて資産運用可能です。これまでに一度も貸し倒れがありませんので、それなりの運用実績があるサービスと言えるでしょう。
クラウドバンク(CrowdBank)の口コミと利用がおすすめな方
最終的には今持ってるほぼ全ての資産をインデックスに投資するとして、積み立て期間中にも余ってる資金はクラウドバンクで運用しようかな。
— stranger (@stranger1518) February 20, 2020
以上を踏まえると、クラウドバンクは以下のような方におすすめです。
- 様々な案件から選んで投資をしたい方
- 再生エネルギー案件に関心のある方
- 証券会社運営の安心感が欲しい方
クラウドバンクなどのソーシャルレンディングは、口座開設手数料は無料で、口座維持手数料もかかりません。
これからミドルリスク・ミドルリターンのソーシャルレンディングでの資産運用を始めたいという方は、ポートフォリオの一つにクラウドバンクの案件を加えてみてはいかがでしょうか。
クラウドクレジット(CrowdCredit)の口コミと利用がおすすめな方
クラウドクレジットでキャンペーンやってるよ
俺も参加してみる
多くて50万かなーって感じ
ファンド見たけど、新興国投資が多く、投資期間も長い(2年前後)から、リスクは結構高いとおもう pic.twitter.com/5hG0JVzLK4— ファイル【アマ投資家(自称)】 (@filegmp) February 18, 2020
一方で、クラウドクレジットは以下のような方におすすめです。
- 新興国投資をしたい方
- 高い利回りを求める方
- 資産のポートフォリオを分散したい方
- ほったらかしの投資が良い方
クラウドクレジットは、多少のリスクを許容しても高い利回りを求めたい方に向いています。特に、今現在の資産運用のポートフォリオが日本円や日本株に偏っている方におすすめです。
また、株式投資で新興国株に投資をするほどリスクは取れないけども、ある程度の安定した利回りを得たい方にはおすすめできる投資先です。日々の株価の上げ下げに気をとられることも全くありませんので、一度投資をすれば完全にほったらかしの投資が可能です。
日々本業で忙しく、そこまで資産運用に気が回らない方などは、クラウドクレジットの案件に中長期で投資をしておくと、自分が働かずとも資産を増やすことができるのでおすすめです。