エクイティ型クラウドファンディングとは?日本のサービスやメリットとデメリットを解説

エクイティ型

エクイティ型クラウドファンディングの種類やメリット・デメリットなどについてご紹介します。

エクイティ型クラウドファンディングは2種類

エクイティ型クラウドファンディングという言葉は、基本的には以下の2種類のどちらかのことをさしています。

エクイティ型クラウドファンディングが指しているもの
  • 株式投資型クラウドファンディング
  • 不動産投資型クラウドファンディングのエクイティ型

それぞれで意味が異なりますので、今回の記事ではそれぞれの概要やメリットとデメリットを簡単にご紹介します。

株式投資型クラウドファンディングとは?日本初のサービスはファンディーノ(FUNDINNO)

【公式サイト】https://fundinno.com/

まず一つ目のエクイティ型クラウドファンディングは、株式投資型クラウドファンディングです。

株式投資型クラウドファンディングは、ベンチャー企業の新しい資金調達手法です。ベンチャー企業はインターネット上での募集を通じて、1億円までを上限として、不特定多数の投資家から資金調達を行うことができます。

個人投資家に今後成長が見込まれるベンチャー企業への投資機会を提供

投資家である私たちは、1社50万円までを上限として、これまで投資する機会がなかった未上場企業へ、インターネットを通じて簡単に投資をすることができます。

これまでリアルで行われていた煩雑な契約手続きなどは、全てインターネット上で完了し、投資後は定期的に進捗報告などをメールで確認することができます。資金調達を行うベンチャー企業は、あらかじめ株式投資型クラウドファンディング事業者に精査されています。

そのため、個人投資家の立場からすると、詐欺などの案件に合うこともなく安心して投資を行うことができます。また、案件によってはエンジェル税制を適応できる投資案件となるため、節税対策などにも繋がる場合があります。

ベンチャー企業への投資はハイリスク・ハイリターンのため利用者制限あり

ただし、成功するかどうかはベンチャー企業にかかっており、リスクが高い投資ではあります。

利益が確定できるタイミングは、ベンチャー企業がIPOするかM&Aされるかぐらいですので、株式投資型クラウドファンディングの利用者には一定の制限があります。

日本初の株式投資型クラウドファンディングであり、ユーザー数・取引量共にNo.1のサービスである『ファンディーノ』の場合は、投資経験1年以上・金融資産300万円以上・満20才以上の方のみが、サービスを利用できるようになっています。

ただし、当たればハイリターンを得られ、かつ得られた利益にかかる税金も申告分離課税で一律20.315%です。そのため、上場企業への株式投資よりもリターンが高くなる傾向にあります。

ファンディーノでベンチャー企業に筆者も投資中

筆者もファンディーノには口座開設をして、実際にベンチャー企業のnommocに投資を行っています。

nommocは「移動を無料に」することを掲げ、現在は東京都内でタクシー配車アプリを提供しています。2017年のサービス開始から、ファンディーノでは70件以上の資金調達成功案件があり、累計調達金額は20億円を突破しています。

2019年には新しい株式投資型クラウドファンディング事業者として、ユニコーンなども参戦しています。欧米ではすでに1兆円の市場となっているため、今後日本でもこの株式投資型クラウドファンディング領域は伸びていくことが予想されます。

なお、ユニコーンの場合はファンディーノとは異なり、1社5万円から投資を行うことができます。ファンディーノは1社10数万円が最低投資金額となっていますので、より敷居が低くなっています。

さらに、金融資産も200万円以上で利用できるようになっていますので、まだ金融資産が300万円以上貯まっていない方にはおすすめのサービスです。

不動産投資クラウドファンディングのエクイティ型とは?上場企業運営サービスはOwnersBook

【公式サイト】https://www.ownersbook.jp/

続いてもう一つのエクイティ型クラウドファンディングですが、上場企業が運営する『OwnersBook』というサービスでエクイティ型クラウドファンディングの説明がなされています。

OwnersBookは、東証マザーズ上場企業のロードスターキャピタル株式会社が提供する、1万円から利用できる不動産特化型のクラウドファンディングです。

OwnersBookの投資のスキームには、① 貸付型のスキームと、② エクイティ型のスキームが存在しますので、それぞれ順を追ってご紹介します。

① OwnersBookの貸付型のスキームとは

まず、貸付型のスキームでは、クラウドファンディングで集めた資金を使って、お金を借りたい企業に対して不動産を担保にとって融資をします。

投資家は融資に対する利息と元本を、OwnersBookから配当として受け取ります。

② OwnersBookのエクイティ型のスキームとは

一方、エクイティ型は、クラウドファンディングで集めた資金を使って、単数または複数の特別目的会社(SPC)を経由して、不動産信託受益権を購入します。

特別目的会社(SPC = Special Purpose Company)とは、特定の資産を担保にした証券の発行など、限定された目的のために設立される会社を指します。不動産投資の場合には、対象となる不動産を保有したり、それを裏付けに資金を調達するなどの役割を果たします(詳細:OwnersBook公式サイト)。

その後、投資家は物件の運用中の賃料収入や、不動産信託受益権の売却による売却益をOwnersBookから配当として受け取ります。

信託受益権とは、所有不動産を信託銀行等に委託した際に、委託者が得るその資産から発生する経済的利益(賃料収入など)の配当を受け取る権利のことです(詳細:OwnersBook公式サイト)。

Ownersbookのエクイティ型クラウドファンディングとは、後者の②の方のスキームのことをさします。そんなエクイティ型クラウドファンディングには、メリットとデメリットがあります。

OwnersBookのエクイティ型案件のメリットとデメリット

エクイティ型案件は、不動産の賃料収入や売却益が配当原資になります。

そのため、例えば不動産物件の購入時よりも、高い金額で売却することができると、その分配当が増えます。一方で、購入時よりも安い金額でしか売却ができないと、元本が一部若しくは全額毀損する可能性があります。

不動産価格の影響を受けやすいのは、先ほどの図をもう一度用いると、① エクイティ、② メザニンローン、③ シニアローンの順番となっています。

そのため、エクイティ型案件への投資は、メザニンローンやシニアローンへの投資となる貸付型(ソーシャルレンディング)案件への投資よりも、ハイリスク・ハイリターンと言えます。

ただし、OwnersBookの案件は、基本的にはメザニンローンやシニアローンが多くなっています。

そのため、基本的にはエクイティ型の案件に出会うことはあまりないと捉えても良いでしょう。

1万円からできる不動産投資がOwnersBook

以上になりますが不動産投資に関心はあるものの、いきなり数百万円や数千万円の投資に踏み切るのは怖いという方は、まずはOwnersBookに無料会員登録をして、1万円からの不動産投資を初めて見るのも良いでしょう。

OwnersBookの利用者は40〜60代も多く存在するため、それなりに固い投資案件に投資をしたい投資家から好かれているようです。実際のところ不動産担保を取得して資金を貸し付ける形式のため、万が一借り手が返済ができなくなったとしても、不動産担保を売却することで、ある程度の損失が補填できるスキームではありますので安心です、

なお、OwnersBookは口座開設や口座維持手数料はかかりませんので、無料の会員登録が完了すると、投資する案件を検討することができます。また、定期的にメールも送られてきますので、まずは口座開設をして、メールがきた際に投資検討を再度されてみるのも良いでしょう。