購入型国内最大級のクラウドファンディングCAMPFIREグループが運営する、CAMPFIRE Ownersのサービスが開始しました。筆者も無料口座開設してみましたので、口コミをご紹介します。
CAMPFIRE Ownersの評判や口コミ
CAMPFIRE Owners初回ファンドの成功要因
〈投資家視点〉
・選定された事業者が良かった
・事業者名を明らかにした
・どういったことに資金を使うかプロジェクトを前面に出した
〈事業者視点〉
・利率を低く抑えた
・保証を付けなかった
(投資家側にはデメリット)
〈その他〉
・募集額を小さく抑えた— よだか (@bokuranohata) October 30, 2019
CAMPFIREが先月、遂に始めた融資型クラウドファンディングのCAMPFIRE Ownersのプロダクトマネージャーにインタビューさせて頂きました。
CAMPFIREの掲げる”金融を民主化する”というMISSIONを非常に大事にしていて、コンセプトが分かりやすく、今後の期待もとても高まりました!https://t.co/OnASciRVZr— New Frontier (@NewFrontier12) October 30, 2019
CAMPFIRE Ownersはまだサービス開始から始まってまもないこともあり、ネット上にはあまり口コミ等は見受けられませんでした。
融資型クラウドファンディングCAMPFIRE Owners案件の特徴
近年、新しい投資手法のひとつとしてソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング・貸付型クラウドファンディング)が、投資商品として人気になってきています。
融資型クラウドファンディングとは、クラウドファンディング事業者が仲介し、資産運用したい個人投資家から小口の資金を集めて大口化し、お金を借たい企業に融資する仕組みです。
個人から集めた資金を「融資する」という性質を持つため、購入型・寄付型のクラウドファンディングとは異なり、投資家は金銭的なリターン(借り手企業からの利息など)を得ることができます。
融資型クラウドファンディングは過去より欧米ではすでに一定の人気を得ておりすでにメジャーな金融商品になっていましたが、日本で多くの事業者が参入し商品提供を始めたのは最近のことです。
融資型クラウドファンディングと他の金融商品との特徴の比較
『CAMPFIRE owners』は、投資は1万円から、期待利回りは1.5〜8%程度を狙える、ミドルリスク・ミドルリターンの金融商品です。定期預金や公社債よりも利回りは高くなりますが、株式投資などよりは利回りは低くなります。
ただし、株式投資とは異なり株式市場や世界経済の動向などに影響を受けづらい金融商品となっています。と言いますのも、融資型クラウドファンディングの本質は、貸したお金が返ってくるかどうかに尽きるからです。
そのため、貸出先の企業の返済能力や信頼性が大切であり、私たち投資家はそこに注意しなければなりません。さらには、貸出先を選定するクラウドファンディング事業者の目利き力が大切になってきます。
CAMPFIRE Ownersのファンドの特徴とは
CAMPFIRE ownersは、国内の事業者だけでなく、海外も含めた様々な事業者やプロジェクトに融資するファンドの取扱いを予定しています。CAMPFIRE Ownersは個人投資家から小口の資金を集め、大口化して借り手(法人・団体・非営利組織)に融資する仕組みとなっています。
例えば、「待機児童問題対策の保育園を建設したい」「古民家を再生して遊休資産活用&地域活性したい」「海外の農場で新規事業を立ち上げたい」など、これまでの融資型クラウドファンディングにはなかったような様々な投資案件を吟味できるようになっています。
CAMPFIRE Ownersと他社事業者の期待利回りや案件特徴を比較
サービス(詳細) | 期待利回り | 案件概要 | 運営会社の特徴 | 公式サイト |
CAMPFIRE Owners | 1.5〜8%程度 | 種々様々 | 購入型クラファンを長年運営 | https://owners.camp-fire.jp/ |
CrowdCredit | 2.5〜13%程度 | 海外新興国投資 | 伊藤忠商事や第一生命が出資 | https://crowdcredit.jp/ |
CrowdBank | 平均6.99%程度 | 種々様々 | 証券会社が運営 | https://crowdbank.jp/ |
Funds | 1.5〜6%程度 | 上場企業への貸付ファンド投資 | ソーシャルレンディング比較メディアを運営 | https://funds.jp/ |
OwnersBook | 4〜6%程度 | 不動産物件投資 | 上場企業が運営 | https://www.ownersbook.jp/ |
融資型クラウドファンディングの比較はこちらで詳細を記載していますが、上記のような比較をもとに、改めてCAMPFIRE Ownersのメリットとデメリットを検討してみます。
CAMPFIRE Ownersを利用するメリットとは
CAMPFIRE Ownersを利用するメリットは以下の通りです。
- 画面がみやすく操作がしやすい
- 調達側の想いのこもった案件に投資ができる
- 期待利回り1.5%〜8%程度
- 一度投資をしたらほったらかしで良い
- 景気動向を受けづらい
- 会員登録・口座開設・口座維持手数料の全てが無料
- 購入型クラウドファンディングの実績があるCAMPFIREグループが運営
- 1万円からの少額投資が可能(個別のファンドにより最低投資価格が1万円を超える場合あり)
CAMPFIRE Ownersは既存の融資型クラウドファンディングの特徴に加えて、1万円からの少額投資が可能ですので、まずは小さく投資を始めてみたい方にも向いています。
また、期待利回り1.5%〜8%程度の案件が取り揃えられており、融資型クラウドファンディング事業者の中でも比較的利回りは高くなっています。
CAMPFIRE Ownersを利用するデメリットとは
- 元本保証ではない
- 株式投資ほどリターンは高くない
- 得られた利益にかかる税金が総合課税になる
投資に際してはリスクの詳細についての十分な確認が必要です。
まず、CAMPFIRE Ownersだけでなく、融資型クラウドファンディングは元本保証ではありません。投資元本を失うリスクがあるため、定期預金や公社債よりもリスクは高くなっています。ただし、株式の信用取引やFXなどのように、元本を超える損失が出て、借金を背負うリスクなどはありません。
また、得られた利益は雑所得に該当するため、利益にかかる税金が総合課税になります。総合課税のため、他の給与所得などの所得と合算され、一律所得税と住民税がかかります。
株式投資や投資信託、ロボアドバイザーなどの投資商品の場合、得られた所得に対しては申告分離課税になります。そのため、どんなに利益が出ても一律20.315%の税金しかかりません。
一方で、融資型クラウドファンディングで得られた利益は、すでに給与所得などが高ければ高いほど、かかる税金も高くなります。すでに給与所得が900万円以上ある方などには、控除はあるものの所得税率は33%となります。
CAMPFIRE Ownersの無料口座開設がおすすめな方
以上になりますが、CAMPFIRE Ownersの利用がおすすめな方は以下のような方です。
- 20〜40代以上の資産運用を始めたい方
- 投資信託や株式投資など以外のポートフォリオが欲しい方
- 定期預金や債券などよりも高い利回りが欲しい方
- 企業の支援を何かしらでしてみたい方
CAMPFIRE Ownersは登録無料で口座維持手数料もかかりませんので、詳細が気になる方はまずは口座開設をして案件を検討されてみてはいかがでしょうか。
CAMPFIRE Ownersの新規会員登録・口座開設方法(無料)
CAMPFIRE Ownersの口座開設はとても簡単ですので、一緒にみていきましょう。まずはCAMPFIRE Ownersの公式サイトへ移動します。
その後、「無料新規会員登録」ボタンをクリックします。その後、各種同意事項に同意し、「規約に同意してメールを送信」をクリックします。
仮登録メールを受信
そうすると、登録したメールアドレスにメールが届きます。
そちらのメールに記載のURLをクリックし、その後各種必要事項を入力し、本人確認書類の画像を提出し、本人確認を完了させます。
各種必要事項の入力と本人確認書類の画像を提出
本人確認書類の画像の提出が完了すると、出金用口座の登録に移ります。そちらで出金用口座を登録すると、後日自宅にハガキが届きます。そちらのハガキを無事受け取ると口座開設完了です。
(2020年追記)CAMPFIRE Ownersの案件分析と筆者の投資判断の結論
筆者が無料口座開設した、融資型クラウドファンディングのCAMPFIRE Owners(キャンプファイヤーオーナーズ)で早速案件が出ていましたので、投資判断を行うことにしました。
今回募集されていたクラウドファンディングの案件は、株式会社ESSENSEのロティサリーチキン専門店ファンドです。応募金額700万円に対してすでに60人以上の投資家が出資しており、満額成立金額を超えていますので、満額にならないリスクはないです。
ただし、筆者の結論としては、リスクが高いと感じたため見送りです。もちろんこれは筆者の個人的な意見ですので、投資をすると判断して、その結果1年後にきちんと6%程度の利回りを得られる場合もあるでしょう。
11ヶ月で6%の利回りですので、利回りとしては高い部類の案件になります。そのような魅力的な案件ですが投資を見送った理由をいかに解説します。
今回筆者がCAMPFIRE Ownersの投資を見送った理由
まず第一に、Campfire Ownersは融資型クラウドファンディングのプラットフォームですが、案件が購入型クラウドファンディングっぽいなと思ってしまった点です。
クラウドファンディングには、Campfire Ownersの融資型クラウドファンディング(貸付型クラウドファンディング)以外にも、寄付型クラウドファンディングや購入型クラウドファンディングがあります。
寄付型クラウドファンディングは、その名の通り寄付ですのでリターンはありません。一方で、購入型クラウドファンディングは、例えば飲食店でのクーポン券がもらえたりといった形で、物やサービスのリターンがあるものです。
飲食店のクラウドファンディング全てが購入型な訳ではありませんが、どちらかというと今回の案件は購入型クラウドファンディングの方が適していそうな案件だなと思ってしまいました。というのも、通常の融資であれば別に銀行から借り入れをしても良い訳ですし、単にPR目的であるならば購入型クラウドファンディングを利用しても良いからです。
筆者としては融資型クラウドファディングである理由がいまいちわからず、その辺りも投資を一旦見送りとした理由の一つです。ここで改めて投資先の株式会社ESSENSEの会社概要と資金使途を確認してみます。
株式会社ESSENSEの会社概要と資金使途の確認
- 会社名:株式会社ESSENSE
- 住所:東京都港区新橋3‐8‐8 リバティ8 1階
- 設立:2013/02/04
- 資本金:1,000万円
- 代表者:高橋英
株式会社ESSENSEは、クイーンオブチキンズというロティサリーチキン専門店を運営、フランチャイズ展開する企業です。新橋本店、ヨドバシAKIBA店、長岡店、名駅店の4店舗を現在運営しています。
今後は、原材料を国産チキンに変える等の見直しを行い、直営店と併せFC店の積極展開を図っていく方針ということで、本ファンドへの出資金は、本部構築等のための外部コンサル料、FC展開等の財務サポート委託料、FCショーへの出店費用、サプライチェーン再開発費用にあてられる予定です。
上記を踏まえると、4店舗の展開というのは、ある程度これまでの経営がうまくいっているようには思われます。また、2013年から経営を続けていますので、ある程度の経営実績があり、さらに今回のクラウドファンディングはPR効果にもなるように思われます。
そういった意味では、融資型クラウドファンディングを活用するメリットが株式会社ESSENSEにあるようには思われますが、個人的にはリスクもあるように感じてしまいます。と言いますのも、貸出先の財務状況がわからないのと、不動産担保などの担保を取得していないからです。
基本的に融資型クラウドファンディングはリスクが高くなりますので、筆者の場合は「上場企業向けの貸出」or「不動産担保を取得した貸出」案件以外にはかなり慎重に投資判断を行います。
上場企業向け貸付ファンドの方がリスクが低いと判断
【公式サイト】https://funds.jp/
筆者の場合は、主に上場企業に貸付を行うファンドに投資ができる『ファンズ(funds)』に掲載されていた案件の方がリスクが低いと判断したため、今回は見送りとしました。
予定運用期間は約5ヶ月で利回り4%のため、Campfire Ownersよりも利回りは低くなりますが、期間が短いため資金効率が良いです。今回のファンズの案件の仕組みは簡単で、ファンド組成企業にお金を貸し出し、その企業が借り手である上場企業の明豊エンタープライズに貸付を行います。
こうして無事に上場企業である明豊エンタープライズ社が資金を返済できれば、その元本と利払いに応じて、投資家である私たちに収益が分配される仕組みです。こちらの案件は募集と同時に1億円があっという間に集まり、満額成立となりました。
最低成立金額が3000万円でしたが、それ以上に投資家側に重要があった証拠と言えるでしょう。今後ともファンズは主に上場企業に貸付を行うファンドの掲載を予定していますので、筆者も引き続き案件はウォッチしていこうと考えています。
不動産担保付きソーシャルレンディングの方がリスクが低いと判断
【公式サイト】https://www.ownersbook.jp/
また、もう一つの観点としては、不動産担保付き案件の方が安心という観点もあります。今回のCampfire Ownersの案件では、不動産担保がありません。
一方で、上場企業のロードスターキャピタル株式会社が運営する『OwnersBook』であれば、不動産担保を取得した上で、不動産投資会社にお金を貸付します。そのため、万が一貸したお金が返済されなかったとしても、取得した不動産担保を売却することで、ある程度の損失を補填することができます。
さらにOwnersBookは2014年のサービス開始以来、一度も貸し倒れ案件がありません。今後未来永劫貸し倒れがないとは言い切れませんが、これまでに数多くの案件実績があり、利回りも4~6%と比較的高い水準で推移しています。
運営会社も上場企業の安心感がありますので、よりリスクを抑えてソーシャルレンディング投資に取り組んでいきたい方にはおすすめのサービスです。