株式投資型クラウドファンディング投資ができるファンディーノ(FUNDINNO)と、貸付ファンド投資ができるファンズ(funds)を比較してみます。
筆者は両方ともに無料口座開設をして実際に投資も行っているユーザーですが、それぞれ特徴が異なりますので、それぞれのリスクやメリットを踏まえて使い分けるのがおすすめです。
ファンディーノ(FUNDINNO)とファンズ(Funds)の違いとは
【公式サイト】https://fundinno.com/
ファンディーノは、株式投資型クラウドファンディングです。
個人投資家である私たちは、1社50万円を上限として、未上場企業に投資をすることができます。筆者の場合は、移動を無料にすることを掲げたベンチャー企業のnommocに投資も実行しています。
ファンディーノは未上場企業へのハイリスク・ハイリターン投資
こうして投資したベンチャー企業が見事Exitする(IPOするかM&Aされる)と、投資家である私たちはリターンを得ることができます。
ファンディーノの良いところは、これまで投資機会のなかった未上場企業に対してインターネットを通じて簡単に投資ができる点です。ただし、株式投資型クラウドファンディングは基本的にハイリスク・ハイリターンの投資になりますので、失敗すると投資元本がゼロになってしまう一方で、成功すると何倍や何十倍以上といったリターンを得られる可能性があります。
得られた利益にかかる税金も申告分離課税が適応されますので、税率は20.315%と投資信託や通常の株式投資と同じです。
ファンズは主に上場企業への貸付ファンドへの投資
【公式サイト】https://funds.jp/
一方で、ファンズは、主に上場企業に貸付を行う貸付ファンドへの投資です。
基本的には、投資家である私たちはファンド組成企業に投資をし、ファンド組成企業が上場企業などの借り手にお金を貸付、そのお金が無事に返済されると、投資家である私たちに利息分の分配がなされます。
ファンディーノと違って、ファンズは予定利回り1.5%〜6%程度の期間1年未満の案件を多く取り扱うため、安定的なリターンを得たい人やミドルリスク・ミドルリターンの投資をしたい方に向いています。
ファンズの場合、投資家である私たちは1円から投資をすることができ、一度投資をしたら資金が返済されるまで意識することはほぼありません。株式投資とは異なり日々の株価動向などに一喜一憂することもなく、落ち着いてコツコツ資産運用を実践できます。
株式投資型クラウドファンディングのファンディーノのメリットとデメリット
【公式サイト】https://fundinno.com/
ファンディーノのメリットは、エンジェル投資のような体験ができる点です。
あらかじめファンディーノが詐欺のようなベンチャー企業は審査してくれていますので、投資家である私たちは最初から一定の信頼感が置ける会社への投資を検討できます。また通常のエンジェル投資で発生する、面倒な契約手続きなども全てファンディーノ側が対応してくれます。
さらに、ファンディーノの場合は、ベンチャー企業の投資案件によっては、エンジェル税制適応の案件があります。ですので、例えば所得がすでに高い人にとってはハイリターンが得られる可能性のある節税対策にもなるのです。
また、ファンディーノで利益が出た時には、申告分離課税が適応されます。そのため利益は他の所得と合算されず、一律20.315%の税金で済みます。これは通常の株式投資や投資信託などと同じ税率で、後述するファンズにはないメリットといえるでしょう。
一方、ファンディーノを利用するデメリットとしては、投資できる人が限られている点です。ファンディーノは、簡単にお伝えすると満20才以上、投資経験1年以上、金融資産300万円以上ある方でないと利用することができません。
後述するファンズの場合は投資経験や金融資産などでの利用制限はありませんので、これから投資を始めたいといった初心者の方などは、まずはファンズを利用されてみるのが良いでしょう。
貸付ファンド投資のファンズのメリットとデメリット
【公式サイト】https://funds.jp/
ファンズのメリットは、一度投資をしたらしばらくほったらかしでよい点です。また、投資できる案件の数も限られているため、自分で色々と企業を吟味して選ぶ必要がないです。
言ってしまえば初心者にも始めやすい資産運用で、玄人にとっては投資先の分散ツールとして適しているでしょう。もちろん、ファンズで新しい案件が出た時に投資するかどうかは検討した方が良いですが、先ほどのファンディーノや株式投資のように、企業の個別銘柄の将来性などを検討する形とは少し異なります。
ファンズの本質は、貸したお金がきちんと返済されるかどうかです。ただし、お金を貸し出す先は上場企業が多くなっていますので、一般的な中小企業にお金を貸し出すソーシャルレンディングよりも、いわば高い確率でお金は返済されると言えるでしょう。
一方でファンズのデメリットは、投資金額に上限がある点と、案件が人気すぎて先着方式の場合は投資できない場合がある点です。
貸付ファンドの場合、1つのファンドに対して出資できる金額に上限はありませんが、抽選でのご応募には金額の制限があります。先着方式での応募の場合は制限はないものの、抽選方式での応募の場合は1ファンド一人100万円までとなっています。
抽選方式での投資金額の上限は100万円のため、もし100万円より多く投資をしたい場合は、抽選方式だけではなく先着方式での応募も検討するのが良いでしょう。なお、先着方式の応募は人気すぎてクリック合戦となりがちですので、案件を検討されたい方は先に口座開設を完了させておいた方が良いでしょう。
ファンディーノを利用した投資がおすすめな方とは
以上を踏まえると、ファンディーノは以下のような方におすすめです。
- ベンチャー企業の成長支援をしたい方
- ハイリスク・ハイリターン投資をしたい方
- 企業の成長性を見極めて投資をしたい方
- 景気動向に左右されない投資をしたい方
- 長期投資ができる方
- ほったらかしの投資をしたい方
- 金融資産300万円以上を保有している方
- 投資経験が1年以上ある方
- エンジェル税制に関心のある方
上記のような方は、ファンディーノへの口座開設を検討されてみてはいかがでしょうか。
ファンズを利用した投資がおすすめな方とは
一方で、ファンズの利用がおすすめなのは以下のよう方です。
- 投資の初心者
- ほったらかしの投資をしたい方
- 予定利回りがわかった状態で投資をしたい方
- 資産を分散させたい方
- 高い利回りよりも安定性を求める方
- 日々の株価動向に左右されたくない方
上記のような方は、ファンズへの口座開設を検討されてみてはいかがでしょうか。