2021年の1年間を通じて、日本株に1000万円ほど投資をしていこうと考えています。なぜ今から日本株かというと、これから10年を考えると、日本のハイテク株の価値が高まっていくことは十分考えられるからです。
その中でも、東証マザーズ市場に上場している比較的時価総額の低い銘柄に絞って投資を予定しています。その方が今後海外の機関投資家が入ってきて、より価値が高まっていく可能性が高いからです。
ちなみに筆者は米国株中心の1000万円の資産運用ポートフォリオには、ひふみ投信やひふみワールドを含んでいます。ひふみ投信は、主に日本の成長株に投資をしていますので、今回日本株での1000万円の資産運用ポートフォリオを検討する際には、ひふみ投信の組入銘柄も参考に検討を行いました。
また、米国SaaS銘柄が好調なことや、今後もSaaS銘柄は底堅いであろうというところで、日本株のSaaS銘柄の中から選択を行い、確実に成長が見込めるであろう銘柄に投資を行う予定です。
日本株1000万円資産運用ポートフォリオの候補としてのSaaS銘柄22選
- freee(クラウド会計ソフト)
- ラクス(経費精算)
- インフォマート
- BASE(ECプラットフォーム)
- 弁護士ドットコム(クラウドサイン)
- マネーフォワード(クラウド会計ソフト)
- SANSAN(名刺管理)
- サイボウズ(グループウェア)
- HENNGE
- ユーザーベース
- Chatwork
- ギフティ
- カオナビ
- プレイド
- ロコガイド
- スマレジ
- サイバーセキュリティクラウド
- チームスピリット
- フィードフォース
- トヨクモ
- アイキューブドシステムズ
- rakumo
まずは以前紹介した上記のような日本株の主なSaaS銘柄の中から、投資先を選択します。
なぜSaaS銘柄かというと、SaaS銘柄であれば今回のようなコロナショックでも引き続き株価は上昇しており、不況にも強い銘柄ということで、今後10年を考えても硬い投資になると判断しました。
筆者はまず上記のSaaS銘柄の中から、日本株のポートフォリオにスマレジを追加しましたので、その投資検討理由などを軽くまとめておきます。
スマレジの市場・業績面・経営メンバーの確認
市場の確認
スマレジは、リアル店舗などのDXという文脈で、狙っている市場は大きいと判断。
また、競合にはリクルートのエアレジなどの巨人がいますが、市場自体が大きいのでまだまだ伸びていくと考えました。将来的にリクルートに買収されることなどもあるかもしれません。但し、日本市場以外の市場への参入可能性があるのかは不透明です。
IRにはグローバルを意識した文言もありましたが、まずあり得るとしたら今後はアジア市場でしょう。また、海外の成功事例があるのかは不明です。
業績面の確認
- 時価総額:488億円(2021年1月25日)
- 売上高:32億円(2020年4月)
- 直近5年の売上高成長率:40%
- 直近の経常利益率:23.1%
- 直近のROE:16.5%
- 直近のフリーキャッシュフロー:5.3億円
- 現預金:31億円
- 長期負債:7.3億円
- 対計画比の進捗:直近2期連続は上振れ
直近の業績は上記のように好調で、IR上は軽減税率特需を除くと順調に成長しているとの説明です。
経営メンバーの確認
新たな取締役や社外取締役を迎え入れたりと、経営力強化への動きが見られます。
創業者は顧問としてアドバイザーになっていたり、企業規模(社員数119名)に対して取締役の人数が多い点(7名)などは気がかりですが、今後さらに強い経営メンバーとなっていく可能性もあります。
スマレジへの投資におけるリスクと今後の成長可能性を確認
スマレジへの投資は、まずはコロナにより廃業する店舗も多い点(店舗へのPOSレジ導入のため、伸び悩みの恐れ)があります。一方で、直近は医療機関など他の産業への導入も進んでおり、まだまだ他の産業への展開による成長余力はあるとは判断できます。
もう一点は、競合のエアレジが強い点です。エアレジは昨年時点で40万件以上導入しており、スマレジはまだ9万件程度。但し、Google Trend上は若干スマレジの方が関心度が高くなっています。
さらに、この店舗のレジという市場はWinner Takes Allの市場ではないにせよ、競合にじゃらんやゼクシイなどを運営するリクルートライフスタイルが存在するのは嫌なところです。
但し、今年はコロナ回復とともに成長がさらに加速する可能性が高いことは確かなため、事前に購入しておいて損はない銘柄と判断。特に2021年、2022年とかけてコロナから回復していくにつれて、確実に評価が高まっていくことが予想されるため、今から長期ホールドしておく銘柄と判断しました。
株価の割安分析と投資判断の結論
202/4期の着地見込みベースで、PSRとPERは以下の倍率となっています。
- PSR:約15倍
- PER:約113倍
PERはかなり高い状況ですが、SaaS銘柄としてはPSR15倍はまだ許容見込みと判断しました。弁護士ドットコムなどのPERは約1600倍なので、それと比べると割安感がある銘柄と思われます。
中長期で見たら確実に成長していくことが見込まれるため、若干割高ではありますが中長期目線で投資したいと思います。ちなみに、株価を気にしないで良いのが未上場株への投資です。
株価を気にしないで良いのが未上場株投資(ベンチャー投資)
【公式サイト】https://fundinno.com/
上場企業への投資の場合は、株価の割安分析を行う必要があったり、市場の景気動向を気にする必要があります。一方で、未上場企業への投資であれば、重要なのは投資先が成功するかどうかというその1点となります。
投資後も日々の株価の上げ下げに一喜一憂しなくても良い点も、精神的に安定していられます。そんな中、個人投資家が、インターネットから簡単に日本の未上場企業に投資ができるサービスを提供しているのが、ファンディーノです。
筆者もファンディーノを通じて未上場企業の株式会社ノモックに投資を行っています。
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今後成長が見込まれる成長株としてマネーフォワードへも投資を行った理由
続いて、マネーフォワードにも投資を行いました。マネーフォワードに投資を行った理由は、売上の成長性もありますが、主にそのビジネスモデルと経営メンバーへの期待からです。
すでに海外成功事例がありビジネスモデルが秀逸
マネーフォワードは、海外のINTUITやMINTなどの成功事例のタイムマシン経営で、さらに広告事業も行いながら、確実にキャッシュを獲得しながらSaaSビジネスを展開している会社です。
黒字転換していない段階で時価総額が2000億円以上もありますので、今後黒字化したら1兆円以上のバリエーションがつくこともあるでしょうし、それも時間の問題だと考えています。マネーフォワードの事業は、以下のようにすでに幅広く展開しています。
マネーフォワードの強固な事業基盤について
Moneyforward Businessの領域ではfreeeと競合する領域もあるものの、一社が独占する市場ではないことからも、今後も成長可能性は高いと判断しています。
但し、筆者もfreeeがもっと安くなれば買いたいとはずっと思っています。マネーフォワードは、B to Bビジネスだけでなく、to C向けのビジネスも保有しており、「Moneyforward ME」などは家計簿アプリとしてすでに利用者が1000万人を突破しています。
ちなみに、マネーフォワードMEのアプリも広告マネタイズ+有料課金、Money Plusは広告収益、2018年にリリースされたMoneyforwad Mallも広告ビジネスで、これらの広告ビジネスでもキャッシュを作りつつ、SaaSビジネスでもキャッシュを作っていく方向性で、今後ますます強くなっていくように思います。
また、マネーフォワードは経営メンバーが圧倒的に優秀な人材が集っており、対外的な見え方も良い企業です。できれば筆者としてはかなり株価が下がったタイミングで購入したいところでしたが、注目されている企業でもありますので、そんなに下がらないのかもというところで、多少割高感は感じつつも投資を行いました。
マネーフォワードへの投資リスク
マネーフォワードへの投資リスクとしては、すでに時価総額が高く、景気の先行きが不安定なこともあり、株価が急落するリスクがあるといったところです。一方で、今のところは事業面や経営面ではそんなに大きなリスクはないように考えています。
景気が後退してもB To Bのビジネスも保有しているため、広告ビジネスは縮小したとしてもそこまで大きな打撃とはならないように考えています。マネーフォワードはB To Bではfreee、家計簿アプリではZaimなどの競合が存在するものの、引き続き当面は非常に強いポジションを築いていけるようには思われます。
いずれにせよ事業展開している領域が良いので、まだまだ伸びそうに思いますし、株価は順調に上がってきており、海外の機関投資家も増えてきていますので、今後も固い銘柄として投資を行いました。景気後退などのチャンス時に、さらに大きく購入したいと考えています。
なお、上記でもお伝えしたように、株の投資時期を気にしないで良いのが未上場株投資です。株価の割安度合いや購入タイミングを気にしたくない方は、未上場企業へ投資できるファンディーノを利用されるのがおすすめです。