ファンディーノで倒産案件が出たことで、インターネットやSNS上でファンディーノや株式投資型クラウドファンディングに対する悪い評判が以前より増えたようです。
ちなみに筆者は、ファンディーノでベンチャー企業の株式会社nommocに実際に投資をしています。

そこで、実際にファンディーノを利用している筆者が、倒産案件が出てもファンディーノで投資検討を継続する理由などを書いておきたいと思います。
(追記)nommocは、2020年に相対取引で投資価格から1.5倍でのExit機会がありました。ファンディーノでは2社目のExit実績です。ですが、筆者は今後の成長可能性を信じて、引き続きnommocへの投資は継続しています。
ベンチャー投資はそもそもハイリスク・ハイリターン

【公式サイト】https://fundinno.com/
そもそも、ベンチャー投資というのはハイリスク・ハイリターンです。筆者もそのような前提条件を踏まえて、nommocの案件には投資をしています。
一般的に、会社の設立からの存続率は大体以下の割合です。
- 設立5年後の存続率…14.8%
- 設立10年後の存続率…6.3%
- 設立20年後の存続率…0.4%
- 設立30年後の存続率…0.021%
実際に世の中を見ても、設立20年以上続いている会社は非常に稀です。また、多くのベンチャー企業は設立数年以内にいなくなっています。
ベンチャー投資が当たる確率は1/100程度
ベンチャー投資が当たる確率というのは、そもそも感覚値的には100社に1社程度かと思われます。
逆に、ファンディーノに掲載されている全ての企業が成功するのであれば、世の中は成功した起業家で溢れかえることになるでしょう。それでも宝くじに当たる確率などと比較したら、大いに可能性のある投資です。
当たった時のリターンが大きいため、その分投資のリスクも大きくなるのは、投資においてはある意味当たり前の原則とも言えるでしょう。
投資の知見がたまる良い機会であることには変わりはない
自分で考えて投資を実行することで、たとえ外れたとしても、自分の中にベンチャー投資に対する知見がたまっていきます。そして、それが今後違うベンチャー企業に投資を検討する際に役に立つ知見となることも、十分あるでしょう。
加えて、宝くじやギャンブルなどとは異なり、ベンチャー投資などの投資にお金を使った方が、投資の知見ははるかにたまります。例えば投資理由などを書き残しておくことで、後日投資の成績を振り返ることができ、次の投資にいかすこともできます。
また、ベンチャー投資は社会貢献投資のような側面もありますので、可能性ある起業家の支援をできるという点では、ファンディーノには他の投資にはない魅力があるとも言えるでしょう。
ファンディーノ(FUNDINNO)への悪い評判とは?
ファンディーノ倒産1号案件ブレスサービスについて、
社員数はアルバイト入れて12名(求人写真より)ぐらいで17年はギリ黒字企業だけどその後、資金調達を2763万円(手数料控除後)して18年に売上1998万円上げてかつメイン事業譲渡したけど翌年▲4496万円の純利益で倒産ってお金はどこに消えたんだろう pic.twitter.com/tWOJDhAkAO— 小山内 誠 (@OsanaiMakoto) 2019年1月25日
ブレスサービス
純粋な倒産なら仕方ないけど、うーん…ファンディーノは何を審査して、あるいは何を審査できずに、あのタイミングで2回目の募集を行ったのか。そのあたりの説明が欲しい。— しっぽ (@shippo_kabu) 2019年1月24日
たとえば、ファンディーノを批判する評判には、上記のような意見が挙げられます。
ファンディーノに責任を求めるという声も上がっていますが、基本的には「投資は自己責任」なのではないかなと思われます。もちろん2回目の資金調達募集があったという事実はありますが、そのような状況でも投資家として慎重に判断を下すべきでしょう。
当該資金調達が、業績が好調に推移した上でのさらなる事業拡大のための資金調達なのか、その資金調達がなければかなり苦しい状況なのか、限られた状況の中で投資家は判断を下す必要があります。
また、そもそも「失ってもしょうがない」と思える金額であったり、そう思える企業にしか投資をしないということが、大事なようにも思われます。最初からそのようなスタンスで投資をした方が、万が一投資した資金がなくなってしまったとしても、諦めもつくのではないでしょうか。
実際に筆者の場合、ベンチャー投資は基本的には本当に応援したいと考える企業にしか投資をしないスタンスで取り組んでいます。単純に資産を増やすことを第一の目標にするのであれば、ファンディーノ以外の投資(主に上場企業向け貸付ファンド投資のfundsなど)を利用した方が良いでしょう。
ファンディーノ(FUNDINNO)を利用する安全性について

【公式サイト】https://fundinno.com/
上記のような前提を踏まえた上でファンディーノは利用すべきですが、実際のところ見ず知らずの人に直接エンジェル投資をするよりかは、ファンディーノを利用した方が安全かとは思われます。
株式投資型クラウドファンディング事業者としての信頼性
まず、株式投資型クラウドファンディング事業を始めるためには、株式投資型クラウドファンディングを行う金融商品取引業者として、金融庁に登録を受ける必要があります。
簡単にお伝えすると、事業を始めるハードルが高いのです。そのため、株式投資型クラウドファンディング事業を営んでいる時点で、その事業者の信頼性は高いと言えます。
株式投資型クラウドファンディングなら詐欺案件にあう可能性が低い
また、株式投資型クラウドファンディングを利用してベンチャー企業にエンジェル投資をする方が、詐欺のような案件に合う可能性は低いです。
もちろん、自身が有名なエンジェル投資家であり、クローズドなネットワークから投資先を紹介してもらえるような場合は別かと思われますが、見ず知らずの相手にそれなりの金額のお金を投資する場合、かなりのリスクがあります。
現代ではSNSが発達し、相手の情報がある程度はわかりやすくなっているとは言えど、完全に投資先の相手を信頼できるかは難しいところです。そのような背景がある中、株式投資型クラウドファンディングを利用すれば、最初からベンチャー企業の信頼性は精査されています。
ですので、そのような明らかな詐欺の投資案件にあってしまうリスクは、最初から考える必要がありません。この点ではかなり安全性の高い仕組みと言えるでしょう。
ファンディーノ(FUNDINNO)の利用を継続する理由

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ファンディーノ(FUNDINNO)で倒産案件が出てしまったことは事実ですが、遅かれ早かれこのような案件が出ることは当初から想定されていたことでしょう。
また、今後ともベンチャー企業の案件が増えていくにつれ、成功事例もあれば失敗事例も出てくるかと思われます。ただし、いずれにせよファンディーノは、一般の個人投資家にベンチャー企業へ投資する機会を提供してくれる貴重なサービスです。
契約手続きなどの面倒な手間がなく節税の可能性もある
ファンディーノであれば契約手続きなどの手間もかからないですし、毎月新しい案件をメールで確認できる楽しみもあります。さらに、場合によってはエンジェル投資による節税対策も可能です。
そして、そもそも未上場のベンチャー企業に安全に投資をする機会というのはなかなかないため、筆者としては引き続きファンディーノのサービスは利用する予定です。
口座開設(無料)をしておけば案件確認が可能
ファンディーノにあらかじめ無料登録(口座開設)しておけば、毎月新しいベンチャー投資の案件を確認することができ、インターネット上で投資検討が可能です。
ファンディーノに登録するためには、投資歴1年以上、金融資産300万円以上というハードルはありますが、口座開設後の口座維持手数料などもかかりません。ですので、ベンチャー投資に関心のある方は、まずは無料登録されておくのがおすすめです。