投資で儲かった人もいれば、投資で損をしてしまった人もいるのが世の中です。
そこで今回は、仮想通貨を例にあげて、投資で損をしてしまう典型的なパターンと、損しないための具体的な対策方法をお伝えします。
1. 価格が高い時に買って安い時に売ってしまった
まず、仮想通貨で損をしてしまう典型的なパターンで一番多いのは、仮想通貨の価格が高い時に買って、安い時に売ってしまうというパターンです。
例えば、ビットコイン価格が200万円の時に1BTCを購入して、ビットコイン価格が100万円に全て売ってしまったら、100万円の損失になります。
しかしながら、2017年の1年間を通してみれば、仮想通貨市場自体は約177億ドルから5651億ドルへと成長しています。
そのため、基本的には年初に買った仮想通貨をそのまま長期保有しておけば、十分に利益を出すことができた相場でした。
仮想通貨市場の成長を信じられる方は、1年程度のスパンで保有する
従って、一度仮想通貨を購入したら、その仮想通貨が購入価格よりも上がるまで待つというのが、損をしないための一番簡単な対策方法になります。
もちろんこの方法は、仮想通貨市場が今後も成長すると考えている方向けの方法です。
しかしながら、一度仮想通貨という概念が生まれてしまった以上、少なくともこの概念が消えることは、もうないと言えるでしょう。
また、私たち個人投資家は会社で働いているトレーダーとは違って、数ヶ月でリターンを出さないといけない訳ではありません。
一度仮想通貨の価格が下がっても、その価格が再び上昇するまで長期間待つこともできます。
個人投資家のメリットは、長期間待てること
ですので、個人投資家である私たちは、この「長期間待てる」というメリットを活かさない手はありません。そんな時にぴったりのサービスが、Zaifコイン積立です。
Zaifコイン積立は、仮想通貨の積立投資サービスで、1000円程度の少額から、毎月一定の金額の仮想通貨を購入することができます。
仮想通貨市場全体が一気に暴落し、仮想通貨の価格が安い時に思い切って購入する自信がない方も、実際のところ多いのではないでしょうか?
そんな方の場合は、Zaifコイン積立などを利用して、コツコツと仮想通貨の保有額を増やしていくのも、仮想通貨での資産運用における一手と言えるしょう。
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2. 投資の売買手数料や取引手数料で損をしてしまった
続いて、仮想通貨を短期売買する場合は、スプレッド(購入価格と売却価格の差額)が狭く、取引の手数料が安い仮想通貨の取引所を利用した方が、損をする可能性が低くなります。
例えば、ビットフライヤーのアルトコイン販売所は、スプレッドが大きいです。
上記の図では、ビットフライヤーのアルトコイン販売所の画像ですが、イーサリアムの購入価格が84,663円なのに対して、売却価格は79,177円と差額が5,486円もあります。
スプレッドが大きいと、利益を出すのが大変
従って、ビットフライヤーのアルトコイン販売所でイーサリアムを購入をした場合、イーサリアムの価格が6,000円程度上昇して、売却価格の方の値が84,663円以上にならないと、利益を出すことはできません。
仮想通貨の価格変動は確かに激しいですので、しばらく待てばきちんと利益を出すことができるかもしれません。しかしながら、短期売買などのトレードの場合、大きなスプレッドでは中々利益を上げるのは難しいのです。
仮想通貨の販売所ではなく、仮想通貨の取引所でトレードをする
従って、もし仮想通貨の短期トレードをしたい場合は、仮想通貨の販売所ではなく、仮想通貨の取引所でトレードをするのが有効です。
ビットフライヤーなどの仮想通貨の販売所は、ビットフライヤー(業者)から直接仮想通貨を購入するため、その分手数料がかかり、スプレッドが大きくなっています。
一方、ビットバンクなどの取引所であれば、ユーザー同士で仮想通貨を売買をします。
そのため、売り手の価格と買い手の価格の差額であるスプレッドが狭くなっており、短期売買でも利益を出せる可能性が高くなるのです。
3. FXなどのレバレッジ取引に挑戦してロスカットされてしまった
【報告】
ビットコインFXで日次マイナス1600万円喰らいました😇
172万で30枚ロング、125万で強制ロスカット。
証拠金はマイナス450万円に。
3日以内に支払えとのことです。証拠金50%切ったら自動で切ってくれるんちゃうの…。CBからの追証は辛すぎる pic.twitter.com/rXiWeqHA75
— SHIN @仮想通貨ブログ (@sgoroku) 2018年1月16日
続いて、仮想通貨FXでロスカット(強制決済)されて、大損をしてしまったという話があります。
ビットコイン価格が上がると思ってロング(買い注文)から入ったものの、結局予想に反してビットコイン価格が下がり続け、損切りできずに最終的に強制ロスカットされてしまい、追加証拠金を求められたというパターンです。
日本で一番人気のビットフライヤーでは、追加証拠金制度(通称「追証」)がありますので、最悪のパターンでは投資元本以上の損失が出る仕組みとなっています。
従って、ビットコインFXなどの仮想通貨FXに取り組んでみたいものの、投資元本以上の損失を出したくない場合は、この追証制度がない仮想通貨の取引所を利用した方が良いでしょう。
4. 一度購入した仮想通貨を無くしてしまった
最後に、一同購入した仮想通貨を、何らかの形で無くしてしまうというパターンがあります。
仮想通貨を無くしてしまった原因としては、下記のようなパターンがあります。
- 仮想通貨が盗まれてしまった
- 仮想通貨を間違った送金先に送金してしまった
- 仮想通貨のウォレット(財布)の秘密鍵(PW)を忘れてしまった
- 仮想通貨の詐欺に騙されてしまった
仮想通貨の投資は完全に自己責任です。仮想通貨の取引所に仮想通貨を保管していたら、パスワードを破られて勝手に送金されてしまった事例もあるようです。
ですので、仮想通貨の取引所で仮想通貨を購入したあとは、必ず2段階認証と呼ばれる設定をした方が良いでしょう。
2段階認証を設定すれば、通常のパスワードに加えて、Google Authentificatorなどのアプリで表示される数字も入力する形となります。そのため、パスワードが万一ばれてしまっても、仮想通貨を不正に引き出しできないようになっています。
投資で失敗しないためにはどうすれば良いのか?
ここまでで仮想通貨で損をしてしまうパターンはわかりましたが、それでは一体どうすればよかったのでしょうか?
そこで、まずは資産運用の基本に立ち返ってみますが、資産運用の方法は究極的には下記の2つです。
- 自分で資産を運用する
- 金融のプロ(=専門家)に資産の運用を任せる
自分で運用する場合は、当然1000種類の仮想通貨から自分で調べて考えて選ぶ必要があります。
一方、金融のプロに任せる場合は、通常の資産運用であれば、例えばロボアドバイザーなどで運用する形になります。
仮想通貨の世界でプロに任せるというのは、ビットコイン業界で信じられる業者についていくという方法になります。
ですので、例えば世界的に成功している仮想通貨のマイニング企業が、実際にマイニングしている仮想通貨に投資をしてみる。
他にも、大手の仮想通貨の取引所が取り扱っている銘柄を購入して、しばらくほったらかしにしてみるというのが、一番手っ取り早い方法です。
方法①:世界的なマイニング企業のマイニング銘柄を信じてみる
例えば、現状ビットコインのマイナー(ビットコインの取引を承認して、その報酬としてビットコインをもらう人)は、中国企業に集中しています。
そして、その中でも世界でトップシェアを誇るのが、中国のBitmain社が運営する「AntPool」です。それでは、そんなAntPoolは実際にどんな仮想通貨をマイニングしているのでしょうか?
- ビットコイン(BTC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ライトコイン(LTC)
- イーサリアム(ETH)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- ダッシュ(DASH)
- ジーキャッシュ(ZCASH)
Antpoolがマイニングしている銘柄は上記になりますが、基本的にマイナーは、長期的に利益がでる仮想通貨以外をマイニングすることは、非常に考え辛いです。
そのため、仮想通貨の短期トレードではなく、中長期での仮想通貨の投資を検討されている方は、一度マイナーが採掘している銘柄への投資を検討してみても良いでしょう。
方法②:世界的な仮想通貨の取引所の銘柄を信じてみる
続いて、世界的な仮想通貨の取引所に着目してみます。ここで、そもそもなぜ「仮想通貨の取引所」が新しい仮想通貨を取り扱うのか?を検討してみます。
おそらくその理由は、仮想通貨の価値が長期的には上がって、ユーザーの売買が見込めるからでしょう。
もちろん、他にも色々と政治的な理由などもあるかもしれませんが、仮想通貨の取引所には長期的に価値が下がる銘柄を取り扱うメリットがないということは確かです。
取引所は、長期的に価値が下がる仮想通貨を取り扱うメリットが無い
ただし、その仮想通貨の取引所も、当初は価値が上がると考えて新しい仮想通貨を取り扱ったものの、その仮想通貨の開発が途中で中断してしまったりする場合もあるでしょう。
そうして、もうこれ以上価値が出ないだろうと考えて、取引所が一度取り扱った仮想通貨の取り扱いをやめてしまうことも、もちろんあるでしょう。
ですので、多数のアルトコインを取り扱う仮想通貨の取引所に対して、少数の銘柄でユーザー数が多い取引所は、かなり仮想通貨の銘柄選定に時間をかけていると考えるのが、妥当でしょう。
米国の大手仮想通貨の取引所「コインベース」の取り扱い銘柄
そこで例えば、米国にはコインベース(Coinbase)という、大手の仮想通貨の取引所があります。
こちらのコインベースには、日本の三菱UFJフィナンシャルグループなども出資をしており、ユーザー数は1,000万人を突破し、売上高も1,000億円を超えています。
日本の大手取引所のビットフライヤーのユーザー数が2017年で100万人程度であることを鑑みると、世界的にみてもユーザー数が多い取引所となっています。
そんなコインベースが実際に取り扱う仮想通貨の銘柄は、例えば下記です。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- ライトコイン(LTC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)※2018年1月〜
なお、上記の銘柄であれば、全て日本で購入することができます。
仮想通貨はどれが良い?何を買えば良い?と聞く人が損する理由
最後に、仮想通貨で儲かっている人の手法はバラバラかと思いますが、損している人のパターンは大体同じようです。
これは例えば、株式投資やFXなどで勝っている個人投資家の手法が様々であったり、巨額の利益を出しているヘッジファンドの投資戦略が様々であることと、基本的には同じかと思います。
つまり、成功者の手法は様々だけれども、失敗者の手法は似ているということです。
- 仮想通貨についてちょっと調べてみたものの、良く分からずなんとなく購入してしまう
- 「仮想通貨はどれが良い?」と友人に聞き、おすすめされた仮想通貨を購入してしまう
- 高騰している仮想通貨があると、「やばい!乗り遅れる!」と思いってつい購入してしまう
- 高騰していたアルトコインが下落し、不安になって日本円にしてしまい、損してしまう
例えばよくある失敗パターンには、上記のようなものがあるようです。
ですが、逆に言えばそのような行動をとらなければ、儲かる可能性は上がるとは言えるでしょう。以上のような観点も踏まえて、投資検討されるのが良いでしょう。
なお、購入する仮想通貨によって手数料が安い取引所も異なりますので、基本的に仮想通貨を始める場合は複数の仮想通貨の取引所を利用するのがおすすめです。