楽ラップで1000万円運用ってどう?手数料や運用実績を他社ロボアドバイザーと比較検討

ロボアドバイザー運用

楽天証券が提供するロボ・アドバイザーの楽ラップは、10万円からできる完全にお任せの資産運用です。

15個前後の簡単な質問に答えると、コンピューターが自動で最適な運用コースを提案してくれます。そこで運用提案が気に入れば、投資一任契約を結んで運用を開始し、楽ラップが国内外の株式や債券に分散投資をしてくれる仕組みです。

今回はそんな楽ラップで1000万円を運用した場合の手数料面のメリット・デメリットなどを、他社ロボアドバイザーと比較しつつご紹介します。

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楽天証券の楽ラップの手数料は固定報酬と成果報酬で異なるので注意

まず、楽ラップの手数料は、固定報酬型と成功報酬併用型の2種類があります。そのため、一概にいくらであれば楽ラップの手数料が高いなどと言い切ることはできません。

楽ラップの固定報酬型の手数料は最大年率0.702%〜

まず、固定報酬型の手数料は、年率0.162%の投資顧問料+最大年率0.540%の運用管理手数料の合計最大年率0.702%に、ファンド費用がかかります。

楽ラップの成功報酬併用型の手数料は最大年率0.594%〜

一方で、成功報酬併用型の手数料は、年率0.054%の投資顧問料+最大年率0.540%の運用管理手数料の合計最大年率0.594%に、成功報酬として運用益の積み上げ額の5.4%とファンド費用がかかります。

そのため、成功報酬併用型を選択した場合は、リターンが高くなればなるほど、その分手数料もかかってしまうというジレンマがあります。

楽ラップは約2%の運用成果を超えると固定報酬型の方がお得

実際に楽ラップの公式サイトにも、実は約2%の運用成果を超えると、固定報酬型の方が手数料面ではお得になるということが示されています。

従って、そもそも年間2%以下しかリターンがないのであれば、楽ラップを利用して資産運用をする意味もありませんので、基本的には固定報酬型の手数料を選択した方が良いでしょう。

楽ラップの運用管理手数料は1000万円超の部分から低下する

運用資産の時価評価額 運用管理手数料(税込・年率)
1,000万円以下の部分 0.540%
1,000万円超5,000万円以下の部分 0.486%
5,000万円超1億円以下の部分 0.432%
1億円超の部分 0.378%

また、実は楽ラップは1000万円以下の運用であれば、運用管理手数料は最大年率0.540%ですが、1000万円超〜5000万円であれば0.486%に低下します。

そのため、運用資産が大きいほど手数料面ではお得になっていきます。このような仕組みは、預かり資産No.1のロボアドバイザー「ウェルスナビ(WealthNavi)」などでも導入されており、3000万円超の部分は手数料が安くなっています。

ここで実際に、楽ラップの手数料を他社の大手ロボアドバイザーと比較してみます。

楽ラップの最低投資額と手数料を他社の大手ロボアドバイザーと比較

サービス名 最低投資額 手数料
楽ラップ固定報酬型(楽天証券
10万円 1000万円まで:年率0.702%〜
1000万円〜5000万円の部分:年率0.648%〜
楽ラップ成果報酬型(楽天証券 10万円 1000万円まで:年率0.594%+運用益の5.4%〜
1000万円〜5000万円の部分:年率0.54%+運用益の5.4%〜
THEO 1万円 3000万円まで:年率1.0%(税抜)
3000万円超の部分:年率0.5%(税抜)
ウェルスナビ 10万円 3000万円まで:年率1.0%(税抜)
3000万円超の部分:年率0.5%(税抜)
※長期割あり
ウェルスナビ for SBI証券 10万円 3000万円まで:年率1.0%(税抜)
3000万円超の部分:年率0.5%(税抜)
※長期割あり
LINEワンコイン投資 500円 3000万円まで:年率1.0%(税抜)
3000万円超の部分:年率0.5%(税抜)
※2020年4月末まで手数料無料

実際に他社の大手ロボアドバイザーと手数料を比較すると、他のロボアドバイザーより安いようには見えますが、LINEワンコイン投資(スマート投資)が、2020年4月末までは手数料無料のため圧倒的に安くなっています。

さらにLINEワンコイン投資は決済額に応じてLINE PAY残高への還元があるため、2重でお得なのです。筆者の場合は毎月10万円を積立投資しているため、LINE PAY残高付与率2%で2000円ほどの還元が毎月あります。

ただし、上記のロボアドバイザーの中でも、ユーザー数と預かり資産残高No.1のウェルスナビには、手数料の長期割引があります。50万円以上なら0.01%ずつ、200万円以上なら0.02%ずつ、最大0.90%まで手数料を割引してもらえます。

ですので、このような長期的な資産運用の点では、ウェルスナビの方が手数料は安くなると言えるでしょう。

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楽ラップの運用実績を他社のロボアドバイザーと比較

続いて、楽ラップの運用実績を他社ロボアドバイザーと比較してみますが、2017年度の楽ラップの運用実績は実際のところ好調でした。

楽ラップは様々な投資信託を通じて、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、REITに国際分散投資をしてくれます。

その中で、債券比率の最も高い「1000100」という運用コースでも、2017年12月末までのパフォーマンスは、2016年7月4日のサービス開始から+7.89%と、高い運用実績をあげています。

例えばこちらの運用実績は、他社ロボアドバイザーのテオ(THEO)の平均リターン4.8%程度よりも、高くなっています。しかしながら、預かり資産No.1のウェルスナビと比較してみると、そこまで高い実績とはなっていません。

2017年末時点の運用実績は楽ラップ<ウェルスナビ

ウェルスナビのサービス開始(2016年1月19日)から2017年12月末までのパフォーマンスを確認してみると、最も安定した運用コース(リスク許容度1)でも、+10.2%(円建て)or 15.0%(ドル建て)となりました。そのため、同じロボアドバイザーを使うのであっても、実際にはウェルスナビを利用していた方が、運用実績は高くなっていたと言えるでしょう。

(追記)2019年時点においてもウェルスナビの資産運用実績のパフォーマンスは、楽ラップよりも高い状況でした。

上記のような結果で楽ラップは低迷中ですので、基本的にはウェルスナビで良いのかなという所感です。なお、ウェルスナビの場合は利用者によって手数料が変動するのではなく、最初から手数料は3000万円までは1%と決まっています。

従って、最初から手数料が決まっていた方がよく、かつ実際にこれまでに高い運用実績を出しているロボアドバイザーを利用されたい方は、ウェルスナビを利用された方が良いでしょう。

ウェルスナビ(WealthNavi)では無料シミュレーションが可能

また、ウェルスナビであれば、無料で資産運用のシミュレーションも可能です。

こちらは例えば筆者が2000万円投資した場合の運用シミュレーションになりますが、リスク許容度を高くした場合は、70%以上の確率で3,307万円になるとの結果が出ています。ただし、ロボアドバイザーも元本保証の金融商品ではありませんので、絶対に儲かるというものではありません。

ですが、自分が実際にどのぐらいのリスクを許容し、どのぐらいの金額を投資すれば、将来的にどのぐらい増える可能性があるのかを、ウェルスナビでは無料で診断することができます。具体的には、ウェルスナビでは最初に簡単な6つの質問に答えることで、資産運用シミュレーションが可能です。

当然、資産運用のシミュレーション後は、後から詳細設定で最初の投資金額や毎月の積立金額、運用期間などを変更し、資産運用のシミュレーションを変更することも可能です。将来の貯蓄に向けた資産運用シミュレーションをしてみたい方は、一度ウェルスナビに無料登録をして、実際に無料診断を活用してみてはいかがでしょうか。

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