【おすすめ本】バリュー投資の本質や具体的手法を学べる良書5冊

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バリュー投資とは、企業の本質的価値に比べて、株価が割安な時に購入する投資手法のことです。

ネット上にはバリュー投資のおすすめ本を何十冊も挙げている記事がありますが、多くの人はそんなに読む時間がありません。

基本的なバリュー投資の考え方を理解し、バリュー投資の手法を自分に取り入れるためには、数冊じっくり読めば十分です。もしくは、筆者も参加した株式投資スクールがおすすめです。

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【株式投資スクールの評判】ファイナンシャルアカデミー受講者口コミ

2017年8月16日

株式投資のおすすめ本①:賢明なる投資家

まず、バリュー投資の神様といえば「ベンジャミン・グレアム」が有名です。

ベンジャミン・グレアムは投資する企業の今後の成長性よりも、「その株がとにかく割安なのかどうか?」を重視していたように思います。

例えばグレアムであれば、極端な話、キャッシュが400億円あるのにも関わらず、時価総額は300億円しかついていない、といった会社にも投資する形になります。

世界一の投資家ウォーレン・バフェットも影響を受けている

ウォーレン・バフェットなど現代における著名投資家の多くは、バリュー投資家の神様「ベンジャミン・グレアム」に多大なる影響を受け、現在の投資哲学を確立しています。

そういった点で本書は名著なのですが、現在活躍している著名投資家の多くは「ベンジャミン・グレアム」の投資手法を、そっくりそのまま今も活用しているわけではありません。

多くの投資家は「ベンジャミン・グレアム」の思想に他の思想を取り入れたり、試行錯誤を繰り返し、自身の投資哲学を確立して大いなる成功をおさめています。

ベンジャミン・グレアムの手法は現代も通用するのか?

例えば、ウォーレン・バフェットに関しても、グレアムだけでなく、フィリップ・フィッシャーや、バークシャー・ハザウェイ副会長のチャーリー・マンガーの影響も受けていると言われています。

従って、この「ベンジャミン・グレアム」の思想をそっくりそのまま自身の投資手法に取り入れたからといって、現代でも上手くいくかどうかは微妙です。

ですので、時間がない方は思い切って本書は読まなくても良いかもしれません。

また、ベンジャミン・グレアムの「証券分析」という本も有名ですが難解ですので、この「賢明なる投資家」も、本当に株式投資が好きな方だけが読めば良いでしょう。

株式投資のおすすめ本②:億万長者を目指すバフェットの銘柄選択術

続いては、世界一の投資家「ウォーレン・バフェット」の投資手法に関する本です。この本は、株式投資をする上で具体的な手法が解説されている本です。

「ウォーレン・バフェット」に関する本は結構な数の本が出版されていますが、そのほとんどが投資哲学に関する解説であったり、バフェットのコメントに対する見解を記したものになっています。

この本の著者である「メアリー・バフェット」も、何冊も似たような本を執筆していますので、何冊か読んでいるとまたこの話かとなってしまいます。

ですが、この「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」は、その中でもかなり具体的な投資手法が記載されている本です。初心者が株式投資をする前にまず読むべき名著でしょう。

株式投資をする際の12の原則

この本を読んだ後に、より細かくバフェットの投資先を知るために、他のウォーレン・バフェット本「株で富を築くバフェットの法則[最新版]」などを読むのも良いでしょう。

こちらには株式投資をする際の12の原則(下記)が掲載されています。

事業に関する原則
  • シンプルで理解できる事業か?
  • 安定した事業実績があるか?
  • 長期的に明るい見通しがあるか?
経営に関する原則
  • 経営者は合理的か?
  • 株主に率直に話せる経営者か?
  • 組織の修正に屈しない経営者か?
財務に関する原則
  • 1株当たりではなく、自己資本利益率を上げようとしているか?
  • 「オーナー利益」を考えているか?
  • 利益率の高い企業を探しているか?
  • 1ドル利益を留保したら、企業の市場価値も1ドル以上あがるように心がけているか
市場に関する原則
  • 事業の価値はどれくらいか?
  • その事業を価値よりもはるかに安い金額で買収することは可能か?

これらの基本的なバリュー投資の本を読み終えたら、バフェット以外のバリュー投資に関する具体的な本、例えば「なぜか日本人が知らなかった新しい株の本」などを読むのが良いでしょう。

株式投資のおすすめ本③:ピーター・リンチの株の法則

続いてご紹介するのは「ピーター・リンチ」の本です。ピーター・リンチも卓越した投資成績を残し、世界一のファンドマネージャーと呼ばれたこともあったほどの人材です。

そして、本書は「バフェットの銘柄選択術」と同様に具体的な株式銘柄の選択基準なども記載されており、バリュー投資家の根本的な哲学も同時に学べます。

「ピーター・リンチはどうやってどんな銘柄を選ぶのか?」という、株式の選定基準などを知りたい方は、一度「ピーター・リンチの株の法則」を読んでおくと良いでしょう。

株式投資のおすすめ本④:株式投資で普通で無い利益を得る

続いては「フィリップ・フィッシャー」の株式投資本です。

先ほどもお伝えしましたが、世界一の投資家ウォーレン・バフェットは、後年この「フィリップ・フィッシャー」にも多大なる影響を受けて、自身の投資哲学を確立し、世界一の投資家になっています。

その株が割安なのかどうかだけを見るのでなく、今後その企業はきちんと安定的に成長していくのか?という思想が、フィリップ・フィッシャーによってバフェットに取り入れられたと言われています。

フィリップ・フィッシャーの本はシリーズ物で他にもありますが、一番良いのが「株式投資で普通でない利益を得る」です。なぜなら、こちらの本にはフィッシャーが投資する際に考慮する15のポイントも、具体的に記載されているからです。

このポイントはとても具体的という訳ではありませんが、バリュー投資家の手法を自分の投資手法に取り入れるにあたって参考になる一冊です。

株式投資のおすすめ本⑤:バフェットとソロスの投資哲学

最後に、バリュー投資に限らず投資哲学を学ぶ本をご紹介します。こちらには下記の「完全なるシステム12カ条」が掲載されています。

1. 何を買うか?

「自分に理解できて基準に合った事業の全体または一部」

まずは、その事業を自分がきちんと理解しているかどうか?が重要ということです。

自分が理解できないものに投資をしないというのは投資の基本です。投資対象を理解せずに投資して仮に儲かったとしても、それはギャンブルで儲かるのと同じです。

株式投資をするにしても、全く得体のしれない企業にお金をつぎ込んだり、ファンダメンタルズ分析やチャート分析などの分析もしないのであれば、それは投資ではなく投機になってしまいます。

2. いつ買うか?

「価格が適切である時」

ウォーレンバフェット的にいえば、大幅な安全余裕度が得られるぐらい、その株価が割安な時でしょう。

3. どんな価格で買うか?

「安全余裕度(つまり事業の推定価値割引)が得られる価格」

ウォーレン・バフェットとジョージ・ソロスという世界の二大投資家に共通しているのは、まず「投資元本の確保を最優先する」という思想です。

ウォーレン・バフェットは「第一の原則は、絶対に損をしないこと。第二の原則は、第一の原則を絶対に忘れないこと」と言い、ジョージ・ソロスは「まず生き残れ。儲けるのはそれからだ」と言っています。

この投資ルールはついつい忘れてしまいますので、常に覚えておきたい原則です。

4. どうやって買うか?

「現金払い」

つまり、彼らは借金して購入することはしないということです。

例えば、カードローンを借りて株式を購入したり、クレジットカードで仮想通貨を購入したりはしないということです。

5. ポートフォリオのどれだけを注ぎ込むか?

「買えるだけ買う」

本当に欲しい投資対象が出てきた時の制約は、手持ちの現金、市場で取引されている株式数、および適切な価格でいつまで取引されているか?です。

6. 投資後の監視方法は?

「この事業は現在でも基準を満たしているか?を確認する」

株式投資であれば「決算短信」が出たタイミングなども重要で、定期的に「その企業が現在も投資基準を満たしているか?」を確認する必要があります。

有能な経営者がやめてしまった場合、市場に何か異変が起きた場合などには行動を起こす必要があります。

7. いつ売るか?

「上場企業への株式投資の場合:事業が基準を満たさなくなったとき」

「完全子会社化している場合:壊れて直せなくなったとき」

当初に投資した理由を明確にしておけば、その理由がなくなった時は手放すタイミングとして判断が可能です。

8. ポートフォリオの構造とレバレッジ

「特定の構造は想定していない」

バフェットの場合、自社のグループ会社に保険会社を保有していますので、レバレッジは保険のフロート分だけ、または金利が低い場合は借り入れを行います。

9. 調査の方法は?

「大量の財務諸表を読む。電話を取る」

とにかく投資対象について徹底的に調べることが大切です。

株式投資では、とにかく投資対象についてできる限り調べることで、自分の投資へ自信を持つことができ、他人の意見に左右されなくなります。

大して調べずに投資をするが故に、価格の乱高下が気になって不安になるのです。

10. 市場の暴落などシステマティックなショックに対するヘッジ方法は?

「自分が理解できて、質の高い事業を、大幅な安全余裕度が得られる価格で購入する」

バフェットの好む企業は、競合他社に問題が起きた時に市場シェアを伸ばし、長期的には収益性を向上させることが多いようです。

11. 間違った場合の対処は?

「撤退(株式投資の場合)する」

間違いを認め、受け入れた上でなぜ間違ったのかを分析し、繰り返さないことが大切です。

また、「気づかない罪(=自分の投資判断が間違っていたとしばらくの間気づかなかったこと)」も考慮する必要があります。

12. システムが上手くいかなかった場合どうするか?

「やめる」

最後に、うまくいかない時はやめましょう。

神に従うがごとく、システムに従うことが重要です。また、恒常的にシステムを検査し、改善できる点はないかと探すことも大切です。

システム12カ条は以上になりますが、「バフェットとソロス 勝利の投資学」は投資哲学を学ぶ上で非常に参考になる本かと思います。

ロボアドバイザーもバリュー投資の手法を活用

近年では、自分自身で株式を分析してバリュー投資をするのではなく、完全にお任せの資産運用であるロボアドバイザーに任せてしまおうという、新しい資産運用手法も話題になっています。

ロボアドバイザーの代表サービスであるウェルスナビも、米国の大型・中型のバリュー株などに投資をして収益をあげる手法は取り入れられており、実際に年利10%以上のリターンを出しています。

筆者の場合は開始2ヶ月で+6.22%のリターンと、完全にほったらかしの資産運用のわりに上出来の投資成績となりました。

ですので、自分で情熱を持って株式投資について学んで、それ以上のリターンを出せる自信が無い方などは、10万円から始められるウェルスナビにお任せしても良いでしょう。

以上になりますが、株式投資の本を何冊も読んで何も投資しないよりかは、まずは実際に証券会社に口座を開設し、1万円からでも良いので株式投資を始めてみた方が、学びはあることでしょう。