未公開株はどうやって買うのでしょうか?
一般的に未上場企業の株式を購入する際には、株式譲渡契約書を締結し、既存株主から株式を購入する形になります。銀行振込で既存株主に資金を振込し、その対価として株式を受け取ります。
ただし、この場合は株を売買する相互の信頼が必要ですし、何より正確な契約書を作成する必要があったりと、手間がかかります。そんな中、ネット上から簡単に安全に未公開株を購入できるのが、株式投資型クラウドファンディングの『ファンディーノ』です。
未公開株購入は株式投資型クラウドファンディングの利用が簡単

未公開株を購入するのは、株式投資型クラウドファンディングが一番簡単です。
株式投資型クラウドファンディングの『ファンディーノ』は、個人投資家がインターネットを通じて、上場前のベンチャー企業に投資ができるサービスです。投資家保護の観点から、1社50万円を上限として出資することができます。
ベンチャー企業側は年間1億円未満を上限として、インターネットを通じて不特定多数の個人投資家から資金を集めることができます。日本ではまだ馴染みのないサービスですが欧米ではかなり一般的なサービスとなりつつあり、市場規模も1兆円を超えています。
ファンディーノが日本初の株式投資型クラウドファンディング

【公式サイト】https://fundinno.com/
日本では株式投資型クラウドファンディングのサービスは、2017年に日本クラウドキャピタル株式会社が最初に『ファンディーノ』を開始しました。
2019年11月時点でファンディーノでは70件以上のベンチャー企業の資金調達案件が成約しており、ファンディーノのユーザー数も2万人までに伸びています。ファンディーノでの未公開株の購入方法は簡単で、まずはファンディーノに口座開設を行います。
そうして口座開設が完了したのちに、案件一覧のページから案件に応募をします。その後、無事に購入が確定したら、ファンディーノの指定の銀行口座に銀行振込でお金を振り込みます。
それだけで、未公開株の購入が完了します。紙ベースで株式譲渡契約の締結などを行う必要は一切なく、インターネット上で簡単に契約締結から資金の振込まで全て完結します。
筆者もファンディーノで未公開株の株式会社nommocを購入済

ちなみに筆者も以前にファンディーノを通じて、未上場企業の株式会社nommocに投資を行いました。株式会社nommocは、移動を無料にすることを掲げたサービスです。
株式会社nommocは、まずは無料のタクシー配車アプリを提供しており、ユーザーはタクシーに乗車して広告を見ることで、無料で移動することができます。2019年から試験的に東京では利用することができますので、筆者も何度か配車を試みたことがあります。

今の所は人気すぎるのかまだ乗れていませんが、いつかユーザーとしても利用してみたいなとは考えています。実際にこちらの投資が成功するかどうかはわかりませんが、2018年からは大手IT企業のDeNAもタクシー配車アプリMOVの提供を始めました。
このいわゆるモビリティの領域は今後も成長市場である可能性は高いため、筆者としてもnommocのサービスは今後も伸びるのではないかなと考えています。具体的にこの投資が成功する場合は、nommocがM&Aされるか上場するかのどちらかです。
ベンチャー企業への投資は短期で利益は得られるものではありませんので、数年スパンの長い目線でのリターンを待つつもりです。
ユニコーン(UNICORN)でも未公開株の購入は可能

【公式サイト】https://unicorn-cf.com/
ちなみに、2019年からは新しい株式投資型クラウドファンディング事業者として、株式会社ユニコーンが参入しました。運営企業には外資系投資銀行出身者や、証券会社出身者など、金融のプロフェッショナルが集っています。
『ユニコーン』は、1社5万円から投資ができる点が特徴です。ファンディーノの場合は1社10万円程度から投資できるため、それよりもさらにハードルが低くなっています。
また、ファンディーノの場合は、利用するためには満20才以上・投資経験1年以上・金融資産300万円以上が最低でも必要となりますが、ユニコーンの場合は金融資産200万円以上でOKです。
今の所ユニコーンへの掲載案件数は多くはありませんが、今後株式投資型クラウドファンディング市場が盛り上がっていくことを鑑みると、今のうちから無料登録しておいた方が、吟味できる案件は増えることでしょう。
筆者は様々な投資案件から投資検討したいため、ファンディーノにもユニコーンにも無料登録をしています。口座開設や口座維持手数料は無料であるため、持っておいて損はありません。
株式投資型クラウドファンディング事業者は増加傾向にあり

ちなみに、株式投資型クラウドファンディング事業者は今のところはファンディーノとユニコーンぐらいしかありませんが、今後提供事業者は増えていく予定です。
具体的には、AngelBankとイークラウドがすでに参入を表明しています。以前は株式会社エメラダが株式投資型クラウドファンディングの「エメラダ・エクイティ」というサービスを提供していましたが、そちらの事業を2019年にAngelBank株式会社に事業譲渡しました。
AngelBank株式会社は以前から株式投資型クラウドファンディング事業への参入を表明しており、今後サービス開始が期待されます。
さらに、2019年にはスタートアップスタジオを運営するXTech(クロステック)株式会社が、株式会社大和証券グループ本社の100%子会社であるFintertech(フィンターテック)株式会社と共に、株式投資型クラウドファンディング事業を展開予定のイークラウド株式会社を設立しました。
イークラウドも2020年には株式投資型クラウドファンディング事業を提供予定ですので、こちらのサービスにも期待ができるでしょう。
何れにせよ株式投資型クラウドファンディングの口座開設は無料ですので、関心のある方はまずは口座開設を完了させておくと、いざ投資を検討する際に便利かと思われます。