ビットコインのマイナーとは?今後いなくなる可能性や中国の主要企業は?

以前はビットコインに投資をする際に考えるリスクとして、ビットコインのコア開発者の視点から「ビットコインというシステムの崩壊可能性」を検討しました。

こちらの結論としては「ビットコインが崩壊する可能性は低い」ということになりましたが、今回はビットコイン業界の主要なプレイヤーである「マイナー(採掘者)」がいなくなる可能性を検討してみます。

ビットコインのマイナーとは?

マイナー

まず、ビットコインのマイナー(採掘者)とは、ビットコインのマイニング(採掘)を行う人のことをさします。マイニングとは、ビットコインの取引が適正になされているかを確認するための承認作業です。

そしてマイナーは、マイニングの報酬としてビットコインを手に入れることができます。そしてその報酬は、約4年ごとにおとずれる「半減期」によって、半分に削減されるシステム設計となっています。

ビットコインの採掘報酬の推移
  • 2008年当初:1ブロックあたり50BTC
  • 2012年11月:1ブロックあたり25BTC
  • 2016年7月:1ブロックあたり12.5BTC

ビットコインのシステムが稼働した初期には、個人でPCでマイニングを行うことが可能でした。しかし、現在では専用のハードウェア(ASIC機)を何千台も束にしたファーム(工場)でないと、ビットコインを採掘することが出来なくなっています。

そしてそのビットコインのマイニング・ファームの多くは、電気代や初期投資が安い中国企業となっています。なお、過去にはマイナーによる51%攻撃について話題になりましたが、現在はあまり話題にはなっていないようには感じます。

マイナーによる51%攻撃とは?

51%攻撃とは悪意のあるグループまたは個人により、ネットワーク全体の採掘速度の51%(50%以上)を支配し、不正な取引を行うことです。

一人のノードが全体が持つ計算量の過半数を支配し(1)不正な取引の正当化 (2) 正当な取引の拒否 (3) 採掘の独占を行うことが可能となります。現在 51%攻撃に対する有効な対策はありません。

攻撃者は 51%攻撃を行ったとしても期待値以上の利益を得ることがないことを知っているためノードは 51%攻撃を行わないと考えられています。

51%攻撃の脅威により、ビットコインの安全性が確保できないため、ビットコインの価値が下がる。攻撃者は価値が下がったビットコインを不正に得ても利益につながらないので攻撃は行われないとされているからです。

出典:bitFlyer

さて、それではビットコインのマイナーには、具体的にどんな企業があるのでしょうか?

ビットコインのマイナーの具体的な企業リスト


出典:Blockchain.info

ビットコインのマイナーには、例えば下記の企業が確認されます。

ビットコインのマイナー
  1. AntPool(18.1%)
  2. BTC.com(16.2%)
  3. ViaBTC(14.5%)
  4. BTC.TOP(12.4%)
  5. SlushPool(9.5%)
  6. F2Pool(7.9%)
  7. BitFury(4.2%)
  8. BTCC Pool(3.7%)
  9. BW.COM(3.2%)
  10. SBCOIN(2.3%)
  11. BitClub Network(2.3%)
  12. Bixin(1.5%)
  13. GBMiners(1.3%)
  14. 1Hash(1%)
  15. KanoPool(0.8%)
  16. Solo CKPool(0.5%)
  17. Bitcoin.com(0.2%)
  18. DCEX(0.2%)
  19. Waterhole(0.2%)

代表的なマイニングの企業をいくつか見ていきます。

1. AntPoolとBTC.comとは?

まず、AntPoolとBTC.comというマイニングプールは、両方とも中国企業のBitmain社が運営しています。Bitmainの創業者は2009年に北京大学を卒業したJihan Wu氏です。Jihan Wu氏は「ビットコインキャッシュ」の支持者として広く知られています。

なお、AntPoolが採掘している仮想通貨のリストは下記です。

AntPoolの仮想通貨リスト
  • BTC
  • BCH
  • LTC
  • ETH
  • ETC
  • DASH
  • Zcash

マイナーは長期的に価値が上昇すると考えている仮想通貨を掘る可能が高いと考えれるため、上記のコインに投資するのは戦略としてありうるでしょう。なお、上記の仮想通貨が全て購入できる取引所は、日本では「コインチェック」のみとなります。

2. ViaBTCとは?

ViaBTCは2016年5月に中国に設立された新しいマイニングプールで、創業者は2012年に大学を卒業し、Tencentでキャリアを積んだハイポ・ヤン氏です。なお、ViaBTCはBitmain社から30万ドルの資金調達を実施しています。

ViaBTCが採掘している仮想通貨は下記です。

ViaBTCの仮想通貨リスト
  • BTC
  • BCH
  • LTC
  • DASH
  • Zcash

こちらも同じく匿名系仮想通貨のDASHやZCASHを採掘していますが、これらの仮想通貨が全て購入できる取引所は、日本では「コインチェック」のみとなります。

3. BTC.TOPとは?

続いて、BTC.TOPも中国企業になります。CEOはJiang Zhuoer氏で、ビットコインから分派した「ビットコインゴールド」に対しては否定的な見方をしています。

なお、この上位4社の中国マイナーのシェアだけを合計しても60%を超えていますので、現状ビットコインは中国のマイナーによってほとんど採掘されてしまっていると言っても過言ではないでしょう。

4. Slush Poolとは?

続いて、SlushPoolは2010年に創業された、チェコのマイニングプールです。

創業者はJan Čapek氏で、Slush Poolは当初Bitcoin XTを支持したマイニグンプールですが、そのことでDDOS攻撃を受けた経緯があったせいかは不明ですが、現状BCHを採掘していると表明はしていません。

SlushPoolの仮想通貨リスト
  • BTC
  • Zcash

5. F2Poolとは?

最後に、F2Poolも中国の企業で、創業者はワン・チュン(WANG CHUN)氏です。

ビットコインのブロックサイズ拡張を支持するビックブロック派ですが、ビットコインに実装された新しい技術の「Segwit」も支持しており、現状はBCHをマイニングしてないと表明しています。

F2Poolの仮想通貨リスト
  • BTC
  • ETH
  • ETC
  • LTC
  • ZEC
  • SC
  • DASH

なお、マイニングプールの特徴はSiacoin(通貨単位:SC)を採掘している点です。

以上、代表的な5社を確認して見ましたが、他にもBitfuryなどは近年東京にオフィスを開設したり、日本のSOMPOホールディングスとも提携しているようです。続いて、ビットコインキャッシュのマイナーを確認してみます。

ビットコインキャッシュのマイナーの具体的な企業リスト

ビットコインキャッシュの現状のマイナーは下記になります。

ビットコインキャッシュのマイナー
  1. Bitcoin.com(14.9%)
  2. ViaBTC(11.1%)
  3. BTC.top(10.6%)
  4. AntPool(9.3%)
  5. BTC.com(6.3%)
  6. BitClub(1.3%)
  7. Suprnova(1.3%)
  8. Multipool(0.7%)
  9. BTCC(0.1%)
  10. Other(44.4%)

ビットコインとマイナーの顔ぶれはあまり変わりません。

特徴的なのは「ビットコインキャッシュ」を支持している、ビットコインエバンジェリストのロジャー・バーがCEOを務める「Bitcoin.com」がビットコインキャッシュの採掘をしていることや、「Unknown」のマイナーのシェアが40%以上も存在することでしょう。

なお、日本の企業でもSBIグループやGMOインターネットグループが、ビットコインキャッシュのマイニング事業を開始することを表明しています。

DMMグループもマイニング事業を始めることは表明していますが、具体的にどの仮想通貨をマイニングするかは表明していませんが、今後同じように「ビットコインキャッシュ」の採掘を始める可能性はあるかもしれません。

ビットコインのマイナーがいなくなる可能性は?

以上のように現状は中国企業がビットコインをメインで採掘している状況ではあります。

ですが、今後は日本企業もマイニング事業へ参戦することが決まっていますので、ビットコインやビットコインキャッシュのマイニングをする企業が急に全ていなくなってしまうような可能性は、おそらく低いとは言えるでしょう。

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