1億円の資産運用で手堅い投資先には何があるのか?

資産運用

この記事を読まれる方は、①これから1億円を貯めたい方か、②既に1億円を保有していて投資先を探されている方の、どちらかかと思います。

まず、①これから1億円を貯めたい方には「おすすめの1000万円の資産運用方法」の記事の方が参考になるかと思います。続いて、既に1億円を保有しており投資先を検討されている方に関しては、保有金融資産の総額によって資産運用スタイルは異なります。

1億円の資産運用の考え方

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まず、金融資産がすでに5億円以上ある方の場合は、一部の方を除いて「資産を増やす」ことよりも「資産を減らさない」ことの方が大切です。金融資産1億円以上というと「お金持ち」のように思われますが、一般的には下記のように区分されます。

富裕層の図
出典:野村綜合研究所

割合にすると下記のようになります。

お金持ちの区分
  • 超富裕層(金融資産5億円以上):0.1%
  • 富裕層(金融資産1億円以上):1.8%
  • 準富裕層(金融資産5,000万円以上):6.0%
  • アッパーマス層(金融資産3,000万円以上):12.4%
  • マス層(3,000万円未満):79.7%

すでに貴方が日本の人口の0.1%の超富裕層であるのならば、「プライベートバンク(プライベート・バンキング)」などの超富裕層向けの金融サービスを利用された方が良いでしょう。

超富裕層に属する場合は、よほど自分で投資をすること自体が好きな方でない限り、日本にお住いでかつ資産を守っていきたいのであれば、日本の金融機関のプライベート・バンキングを利用するのが良いでしょう。

既にご自身の資産管理会社をお持ちの方もいるかもしれませんが、プライベート・バンキングであれば金融のプロ集団から手厚いサービスを受けれますので、彼らと相談しながら効果的な「税金対策」などに取り組まれた方が良いかとは思います。

もちろん富裕層に属する方でも、金融機関によってはプライベート・バンキングの利用は十分に可能なのですが、金融資産が全部で1億円の場合はその資産運用の方法も様々です。

例えば、その1億円を分散投資をして着実に増やしていきたいのか?、それともリスクをとって2億円や3億円に増やしていきたいのか?、はたまた年率3%程度の手堅い投資先で運用して毎年300万円ぐらいの不労所得を得たいのか?など、目標によって当然資産運用スタイルは異なってきます。

1億円の具体的な投資先候補

そこで今回は、1億円の具体的な投資先候補を5パターンに分けてみました。

1億円の投資パターン
  1. あまりおすすめできない投資方法
  2. 手堅く数%程度の利回りを得たい場合
  3. プロに任せて、資産をもっと増やしたい場合
  4. 自分で学んで、資産をもっと増やしたい場合
  5. 子供や孫に資産を残したい場合

① あまりおすすめできない投資方法

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まず、1億円レベルの資産を運用するのにおすすめできない方法は、「金融機関がおすすめする投資信託」を鵜呑みにして購入してしまうことです。しかし残念ながら、金融資産1億円を保有する人々のお金が一番流れているのは、この投資信託です。

なぜかというと、お金を持っている人々と一番接点があるのが銀行や証券会社だからです。そして、彼らは決してあなたにとって最適な金融商品ではなく、自分たちが売りたい投資信託を勧めてきます。

彼らは資産運用のプロではありませんが、金融商品セールスのプロではありますので、人々はついつい購入してしまいますのです。実際のところ、彼らはあなたの金融資産が10%減ろうが20%減ろうが気にしていません。

彼らが一番気にしているのは手数料収益であり、強いては彼ら自体の営業成績であり、会社での出世です。しかし、金融機関への信頼感や安心感から、ついつい人々は大切なお金を、金融機関が売りたい投資信託に投資してしまうのです。

金融機関の実態

冒頭の「プライベート・バンキング」と矛盾したような話に聞こえるかもしれませんが、大手金融機関は「超富裕層」に関しては、大切な顧客として重宝します。なぜならば、超富裕層に対しては投資信託以外にも様々な収益源があるからです。

一方、金融資産が全部で1億円の場合ですと、金融機関側は手間暇かけて本当にあなたにとってベストなソリューションを提案をするよりも、一本か二本ぐらい投資信託を間違って買ってもらえた方が、手っ取り早く儲かるので良かったりもするのです。

もちろん、全ての金融機関がそのような提案をしてくる訳ではありません。例えば、あなたがとある支店の大口顧客であった場合は、もっと丁寧な提案や対応を受けることはできるでしょう。

また、投資信託に限らず、提案された金融商品の中には良いリターンを生み出すものもあるかもしれません。そして、幸い貴方がその金融商品を購入できることもあるかもしれません。

ですが、基本的には「金融機関が売りたい金融商品」を買わされる訳です。これは今も昔も変わりません。そしてこの「金融機関が売りたい金融商品」が素晴らしいリターンを生み出したことは、今までどれほどあったでしょうか…?という話なのです。

それならば、最初からインデックス型の投資信託などに自分で投資した方が賢明です。例えば、S&P500指数に連動するインデックスファンドへの投資は、世界一の投資家ウォーレンバフェットも推奨している手法ですので、選択肢としては挙げられるでしょう。

② 手堅く数%程度の利回りを得たい場合

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続いて、年間数%程度の利回りで良いのでしたら、リスクの低い債券や優良企業の社債などで運用する方針は、悪くないでしょう。

債券であれば投資信託や株式投資よりもリスクを抑えられますし、社債の中にはCoCo債など利回りが高くなるものもあります。この辺はリスクとリターンに応じて選択することをおすすめします。

また、株式投資に関しては、安く買って高く売るキャピタルゲインを目的とするのではなく、毎年の配当収入(インカムゲイン)を目的とする投資手法は選択肢として挙げられます。こちらは業績が安定しており、毎年しっかり配当を出してくれる優良企業の株式を大量保有するという方法です。

もちろん株式投資は債券よりもリスクが高くなりますので積極的におすすめはしませんが、限りなく不労所得に近い生活をすることが可能になります。そのようなライフスタイルを希望される方には配当生活は適していると言えるでしょう。

なお、これらの債券や株式は通常の証券会社でも当然購入は可能ですが、手数料が安いのは言わずと知れたネット証券です。例えば「楽天証券」や「マネックス証券」などを利用されることをおすすめします。

③ プロに任せて、資産をもっと増やしたい場合

プロ

続いて、プロに任せて資産をもっと積極的に増やしていきたい場合は、ヘッジファンドの投資信託を購入する方法と、ヘッジファンドと直接契約をする方法があります。

例えば、有名なところですと、日本には独立系の資産運用会社である「レオスキャピタル・ワークス」が提供する「ひふみ投信」があります。ひふみ投信は、日本の成長株にフォーカスしたファンドですが、4年連続でR&Iファンド大賞を受賞しており、直近の年利は20%を超えています。

ひふみ投信の良い点はこのようなハイパフォーマンスだけでなく、手数料も投資信託や後述するヘッジファンドよりも圧倒的に安い点です。手数料は購入時も解約時も無料で、かかるのは年1.0584%(税込)の信託報酬だけです。なお、保有期間5年~10年で0.8584%(税込)、保有期間10年超で年0.6584%(税込)になります。

なぜこのように手数料が安いのかというと、証券会社や銀行の手数料がいらないからです。ひふみ投信は上述しましたように「独立系の資産運用会社」ですので、ひふみ投信を運用する「レオスキャピタル・ワークス」から直接購入することが可能なのです。そのため手数料が安くなっています。

もちろんアクティブ型の投資信託となりますので、資産の全額を投資するのはリスクになりますが、資産の一部を分散投資する先としては十分選択肢としてありえるでしょう。

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ヘッジファンドとの直接契約

続いて、ヘッジファンドと直接契約をする方法ですが、これは優秀なリターンを出しているヘッジファンドに、ウェブサイトなどから直接連絡して契約するという方法です。ヘッジファンドの最低投資額は大体1,000万円からになりますが、1億円の金融資産を持つ方であれば、直接連絡しても話を聞いてくれる場合もあるでしょう。

もしくは、金融機関やプライベート・バンキングなどを利用して「紹介」してもらうという安全な方法もあります。この方法の場合は、聞いてみると代わりにあなたのニーズにあったポートフォリオの金融商品を提案されるかもしれませんが、正直こちらの方が安心感はあります。

なお、ヘッジファンドと直接契約した場合ですが、この場合に預けたお金を解約するためには、通常45日前に通告する必要があります。そのため株式投資や投資信託よりも資金の流動性は低くなるのですが、その代わりに年利10数%〜20数%ものリターンが見込めることが一般的です。

ですが、その分手数料も高いです。一般的には運用報酬として年間2%、成功報酬(キャピタルゲイン)の20%は手数料として取られます。通常の投資信託はアクティブ型でも年間運用報酬は1.5%程度ですので、それらと比べると高いと言えますし、もちろん絶対確実に儲かるものではありませんので、依頼する際は慎重に検討する必要があります。

「公募」と「私募」

ここで一点、ヘッジファンドと直接契約する際に注意した方が良い点をお伝えします。まず、そもそも投資家からの資金の募集形式には「公募」と「私募」が存在します。

「公募」とは、公的に広く一般に投資家を募集する方法です。この募集形式を利用した金融商品には、例えば証券会社や銀行などを通じて、不特定多数の投資家に対して販売されている「公募投資信託」などがあります。

このように公募の場合は、専門的な金融の知識が無い一般投資家にも販売することになります。

そのため、金融商品取引法という法律によって、販売する証券会社に対しても、運用を任されている資産運用会社に対しても「金融庁」の厳しい目がついています。ですので消費者である私たちは、安心して購入することが可能です。

一方「私募」とは、50名未満の人々を相手に勧誘する私的な募集のことです。募集する相手も一部のプロ投資家を対象とすることも多いため、公募に比べると細かい規制は必要なくなります。

そのため、この「私募」で資金を募集して運用する場合は、規制もある程度緩くなっているため、ヘッジファンドもリスクをとった運用が可能になり、ハイリターンの実現可能になるのです。

ですが、ヘッジファンドの中にはこの「私募」形式を利用して、限りなくグレーに近いやり方で投資家から資金を集め、お金を運用をしている会社もあります。ですので、その点は十分に注意した上で利用した方が良いでしょう。

④ 自分で学んで、資産をもっと増やしたい場合

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続いて、プロに任せるのではなく、自分で投資や資産運用を学んでもっと資産を積極的に増やしたい場合には、いくつか方法があります。

不動産投資(国内・海外)

まずは国内外への「不動産投資」が挙げられますが、こちらは下記にまとめましたので参考にしてみて下さい。

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株式投資(国内・海外)

続いて「株式投資」ですが、こちらの株式投資は企業からの配当金収入(インカムゲイン)を狙うのではなく、株式の売却益(キャピタルゲイン)を狙った資産運用方法になります。

従って、その企業が今後も成長するかどうかの分析が必要になってきますので、こちらの資産運用方法は自分で株式投資について徹底的に学ぶ意欲のある方のみにおすすめできる方法です。そうでなければプロに任せた方が良いですし、株式投資について何も学ばずに誰もが勝てるのであれば、今頃誰もが大金持ちになっています。

それでは「どこで株式投資を学べるのか?」というと、もちろん書籍などでも学べますが、それではかなり時間がかかります。

今では筆者も受講した「ファイナンシャルアカデミー」という信頼性の高いマネースクールがありますので、まずはそちらで「株式投資の基礎」を効率よく体系的に学ぶのが良いかと思います。

ファイナンシャルアカデミーは定期的に無料体験会も開催していますし、20万円〜30万円程度で株式投資の基礎を効率よく体系的に学べますので、時間を買うという観点ではおすすめです。

【口コミ】株式投資スクールに実際に参加した感想と向いている人について

2017.08.16

未上場企業への投資

また、最近では「株式投資型クラウドファンディング」というサービスを利用すれば、未上場企業への投資も可能になっていますので、ご関心のある方は下記をご確認ください。

【評判】ファンディーノのリスクや審査の詳細は?税制優遇がある未上場企業への投資

2017.09.25

仮想通貨投資

最後に、リスクは高いですが「仮想通貨投資」に参戦する方法もあります。

仮想通貨は1年間で何十倍ものリターンを生み出す投資ではありますが、リスクがかなり高いので1億円まるまる投資されることは全くおすすめしません。また、多額の金額を扱う場合は「流動性」という観点に気をつける必要があります。

不動産投資の場合は、物件を売却する際には買い手が必要です。ですので、明日売りたいと思っても、すぐに売れるものではないことは、皆さんもご理解されていると思います。

実は「仮想通貨」も、仮想通貨の取引所で仮想通貨から日本円にすぐに換金ができるように見えて、1億円などの規模になってくると「流動性」の観点から、売りたくてもすぐにはその仮想通貨を売れない事態が発生します。

ビットコインや一部の時価総額の高いアルトコインであれば換金性も高いのですが、もう少しマイナーで取引量が大きくない仮想通貨の場合は、自分が売ったことで大きくその仮想通貨の価格が下落してしまったり、日本円に換金するまでに元々の保有金額から大分下がってしまうことがあります。

また、税金に関しても、仮想通貨の収益は「雑所得」に該当し、「総合課税」となります。ですので株式投資の「申告分離課税」とは異なり、税金面で全く優遇されておりませんので、その点にも留意した上での投資をお勧めいたします。

⑤ 子供や孫に資産を残したい場合

子供

最後に、あまりもう自分自身の資産を積極的に増やすのではなく、子供や孫に資産を残したい場合は「生命保険」を利用されるのが良いでしょう。なぜ生命保険が良いかというと「税金対策」になるからです。

生命保険に入るには銀行でスキームを組んでもらっても良いでしょうし、独立系のファイナンシャルプランナーに相談しても良いでしょう。

独立系のファイナンシャルプランナーの利点は、特定の保険会社に縛られる必要性が無い点です。様々な保険会社から総合的にベストなものを決めたい方におすすめできます。ちなみに無料でFPに相談できるサービスでおすすめは「保険マンモス」です。

なお、税金対策という観点では、上記でもご紹介した「不動産投資」に取り組まれても良いでしょう。

以上になりますが、上記以外にも例えば「実物資産(絵画、ワイン、宝石、時計など)」への投資という方法などもあります。ただ、これらへの投資は正直好みになりますので、お好きな方はそれらの方法を検討してみても良いでしょう。

ぜひ自分に適した資産運用の対象先を見つけて、豊かな生活を送りましょう。

資産運用を学ぶ方法